☆今週のキーワード☆
【CS(顧客満足)】
■CS改善もPDCAのサイクルを回すのが定石
CS向上を運動論として進めるためには、PDCA(Plan-Do-Check-Action)という枠組みで進めるのがよいと考えます。誰でもできる問題解決をはかる有効な手法だからです。組織的に仕事を進めるという点を重視すると、"誰でもできる"というキーワードは極めて重要です。PDCAで、特に、ポイントとなるのは次の2点です。1つは、なにごともそうですが、綿密なるプラン(事前準備・計画)が重要な点です。もう1つは、このPDCAを継続的にまわしていく"しかけ"が必要だという点です。人間は機械と違って飽きやすい動物といってよいでしょう。刺激策など何か"しかけ"がないと、この習性をカバーできないと考えたほうがよさそうです。以上の点を押さえれば、PDCAは行動レベルまでマネジメントできる最善の手法だと考えることができます。
■現状を知るためのCS調査の種類
CS調査というと、郵送によるアンケート調査が多いでしょう。店舗内にハガキやカード形式のご意見票を置くケースも少なくありません。あるいは、調査会社に委託して調査する方法として店頭調査や電話調査があります。調査員がお客さまになりすましてサービスの品質などを評価するので、ミステリーショッパーとも呼ばれています。最近では、ネット上での意見募集もあります。年齢層の違いなどがあるますが店頭意見票とほぼ同様とみてもよいでしょう。以下に、各CS調査の長所・短所をまとめてみましたが、データの偏りがある程度おさえられ、多くの質問ができ、多様な統計解析ができる郵送によるアンケート調査が現在のところ軍配があがるようです。ただし、問題点の原因追求や対策検討する際の深掘りには限界がある点は注意が必要です。アンケート調査に店頭調査などで補完するのがのぞましいといえましょう。
●郵送によるアンケート調査
【長所】
・相関係数を出すなど統計的な処理が可能
・データの偏りが少なく統計的な信頼性が高い
・継続的な調査がしやすい
【短所】
・回収率が低くなる可能性がある・記入漏れなどミスが起きやすい
・記入漏れなどミスが起きやすい
●店頭意見票
【長所】
・低コスト
【短所】
・データの偏りが大きい(客観性に欠ける)
・総合的なCSの測定ができない
●店頭調査
【長所】
・調査項目を多く設定できる
・改善項目や問題点が鮮明になりやすい
【短所】
・高コスト
・総合的なCSの測定がしにくい
・一過性の調査になりやすい
●電話調査
【長所】
・短期間に大量に調査が可能
【短所】
・質問数が限られる
●ネット上の意見募集
【長所】
・低コスト
【短所】
・年齢層に偏りがある可能性が高い
・総合的なCSの測定ができない
CSに際限はありません。よって、効果を確認しながら改善を進めることが重要です。調査方法の選択によって、得られる結果も大きく違ってくることもあります。上記のアンケート調査のメリデメ一覧が、みなさまの確認方法の選択の一助になれば幸いです。
次回は、アンケートの結果分析の留意点について触れさせて頂きたいと思います。それでは、本日はここまでとさせて頂きます。次回をお楽しみに。
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