本日は、ある県及び市町村職員の方々が選択制で受講された「公共マーケティング研修」について、ご報告いたします。
■実施の背景
民間企業で使われてきた「マーケティング」の手法を、官公庁にも適応させる動きは以前からありました。また、「マーケティング」は誕生してから100年以上も経過し、今やその言葉を知らない方は、あまりいないのではないでしょうか。しかし、言葉は知っていても、実際どのように活用すれば良いのかと右往左往している方は意外にも多い印象を受けます。今回の研修はマーケティングの基礎と官公庁においてどのように活用するのかという実践までを、体系的に習得することが目的となりました。
■4Pに大苦戦
2日間日程の研修でしたが、1日目はマーケティング基礎知識を中心に講義を実施し、2日目は環境分析からマーケティングミックスまでを利用した総合演習を実施しました。
その中で研修生の方々が苦戦していたのが総合演習での4Pの検討でした。製品戦略(Product)、価格戦略(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion) の4Pの中でも「Price」の検討に最も苦戦していました。
民間企業では利益が最大化する目的を前提に価格設定をしますが、公共マーケティングでの価格設定の目的は多様です。どのような目的でどのような価格(価値)で提供するのかを住民目線で考えることに議論が集中し、白熱した演習が実施されました。
■研修生の声
「言葉だけを聞いていると理解できたと思っても、演習をやってみると理解できていないことがよく分かる」
「商品やサービスが市場に出る過程で非常に細かな戦略が立てられており、マーケティングの奥深さを知ることが出来た」
など理論を実践に落とし込むことができ、実感としてのマーケティングを学ぶことができた様子が窺えます。
☆次週もお楽しみに!