【新卒採用】転職が当たり前になり、入社後にどれくらい成長できるかを重視する傾向

2019年8月05日

【新卒採用】転職が当たり前になり、入社後にどれくらい成長できるかを重視する傾向

Spring 就活エージェント(アデコ) 川島 香生 課長

 20年卒の新卒学生の就活は一段と売り手市場が進展し、6月1日時点の内定率は71.1%と7割を超えました(キャリタス就活学生モニター調べ)。一人当たりの内定獲得数も増加傾向にあります。

 一方、優秀な人材でも、スタートダッシュに遅れたことが原因で内定を得られていない例もあり、売り手市場とはいえ、容易に内定を取れると楽観視できないのが実情です。また、面接が不得手なため内定を取ることのできていない学生も多くいます。

 企業側は人材を獲得するさまざまな工夫をこらしていますが、学生は大手や知名度の高い企業を希望する傾向があるため、それ以外の企業は計画通りに採用が進まず、苦労しているように見受けられます。近年の採用ではインターンシップの実施が欠かせなくなっていますが、それ自体が自己目的化しているケースも散見されるため、プログラムの構築には注意が必要です。

 今後も売り手市場が続くとみられる新卒市場で自社が求める人材を採用するためには、どのように他社と差別化を図るかがますます重要になります。給与水準や福利厚生が大きな差別化要因になることはもちろんですが、転職が当たり前になってきているいま、現在の若者は、入社後にその企業で自身がどれくらい成長できるかを重視する傾向にあります。

 入社後のキャリアパスを丁寧かつ具体的に示すことで、企業の魅力を向上させることができます。可能であれば希望の部署に配属することを明確に伝えられると、人材獲得に向けて大きなアドバンテージを得られるでしょう。

 新卒採用にあたっては、タッチポイントを増やし、より多くの学生との接点を持つことが重要ですが、大量に募集して工数をかけ採用するのではなく、まずは必要となる人材のターゲットを明確にするべきです。

 また、面接が上手な学生が入社後に活躍するとは限りません。人材紹介会社は、面接だけでは分からない学生の資質に関する情報を持っているため、上手く活用することで採用の確度を上げることが可能です。

配信元:日本人材ニュース

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