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レディネス

レディネス(readiness)とは、学習をするための心身の準備状態を指す心理学用語です。教育分野では、主に子供の心身の機能が知識を習得できる段階まで発達し、学ぶ準備が整った状態のことを指します。

人材育成の観点では、学生がスムーズに就業参加できる準備状態を「就業レディネス」と呼びます。内定者が働くイメージをしっかりと描けている、つまり"就業レディネスの高い状態"にすることが、入社後の定着と活躍に大きく関わると考えられています。

学生の就業レディネスを高めるために、企業から働きかける際のポイントは2つあります。

①選考時のコミュニケーション
早く内定が欲しい学生は、自身のキャリア志向や希望とミスマッチであっても、それに気づかずイメージ先行で就職活動を進めてしまいがちです。
ミスマッチを防ぐには、企業にとって不利な情報を含む現実に即した仕事の情報を開示することが重要です。誠実なコミュニケーションにより、学生が「この会社から内定をもらえて良かった」と満足することが、就業レディネス向上につながります。また、自社の活動や仕事に対する理解を促進し、その企業で実際に働くイメージをつかんでもらえるよう、学生向けインターンシップを開催するのも有効です。

②内定期間中の十分なフォロー
内定を出した後も、「ちゃんと仕事が覚えられるかな」、「職場に上手くなじめるかな」、「本当にこの会社で良かったのかな」といった、学生が入社までに抱えがちな不安を解消し、安心して社会人としてのスタートが切れるよう手厚いフォローを続けることが大切です。社会人に必要なスキルを習得できる内定者研修を実施する、内定者同士の絆を深める場をつくる、といった施策を行うことで、その企業で前向きに働く意欲が醸成されます。

就業レディネスを高めた新入社員は、入社後の定着率が高いだけでなく、その後のキャリア形成にもモチベーションを保って挑みやすいと言われています。現在は、大勢の学生を集める会社説明会や、飲食を伴う内定者懇親会などは実施しにくい状況が続いていますが、リアルとオンラインの機会を取り混ぜるなど、手段はあります。学生の就業レディネスを効果的に高め、戦力人材の育成につなげていきましょう。

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