■自分の商品を知り、売り方を考える、自分にあった商品を売る
自分の売っている商品をセールスする際、どんな能力が必要になるか
理解することが必要です。
商品性によって、売り方がそれぞれ異なるので、営業に必要とされる
能力も全く違ってきます。
私は、営業担当者に必要な能力は、「人間関係能力」と「説明能力」の
2つだと考えます。現実的には、自分のタイプを見極め、得意な方に
力を伸ばしていくべきだと考えます。
また、自分で商品を選べるなら、「自分に合った」商品を売ると
成果が出やすくなると思います。
自分の経験を踏まえて考えると、私がSEから外に出る仕事に変わる
転換点が思い出されます。残念ながら、SE出身という事もあり、
銀行の営業マンらしさに欠けていました。
そんな私に会社は、「リテール分野での法人向け提案営業の仕事(!?)」を
与えました。SEと同じように企画書を作って、それを説明し、興味を引き、
取引関係を作るというものです。これなら、システム開発と似ていますし、
違和感なく、営業(?)ができました。
自分の企画力と説明能力を全面に出して、乗り切れという訳です。
■商品の類型と必要なスキル
大別すると、商品の種類は以下の4種類がありますが、それに応じて、
その商品を売るために必要とされるスキルも異なってきます。
(1)商品の内容がわかりやすく、かつ、一般的なもの
~「日用品」「ナショナルブランド品」など
この種の商品の売上げを大きく伸ばす際に求められるのは、
まさに「人間関係能力」です。商品の特性に差が少ないことも多いので、
営業の際には、他の商品を売るよりも、その人自身の“人間性”が
問われることになります。
日常的に使うものは、熱意の力で売ることが出来ます。
たとえば冷蔵庫であれば、現在、品質的にはどこのものでも
大きくは変わりがありません。ですから、人間的に魅力のあるところが
売れるのです。また、加えて、「何度も来てくれる」という熱意が
お客様の評価を高めます。但し、価格競争には弱い面は否めません。
(2)商品の内容は分かりにくいが、一般的なもの
~「金融商品」「人材派遣」など
この商品の売上げを伸ばすためには、「人間関係能力」とともに、
「説明能力」も必要となってきます。商品自体が一般的でない、
多種多様なため、それを説明する能力が必要となってきます。
具体的に必要なスキルは、「笑顔」+「若干の資料作成能力」+
「ある程度の説得力」です。
(3)商品の内容は分かりやすいが、高額商品(車、家、金融商品など)
商品の内容は見て分かるものですが、高額商品など
めったに買わない商品がこの分野だと思います。
お客様に「決断」を促す、「人間関係力」が必要となってきます。
「気持ちが分かってくれる」「安心」という熱意と気配りが
お客様の評価を高めます。アプローチの頻度も大事です。
(4)商品が分かりにくく、かつ、めったにないもの
~「コンピューターシステム」「産業機械」「コンサルティングサービス」など
この商品は、「説明能力」などの論理力がものを言います。
とにかく、顧客は納得しないと買いません。
また、お客さまに説明するための高い資料作成能力も必要になります。
逆に言えば、知的スキルが求められる分野ですが、自分は愛想がないと
考える営業担当者でも売りやすいのはこの様な商品です。
以上のように、商品の種類によって、売るために絶対必要なスキルが
違ってきます。自分の商品の特性を考え、自分の商品に必要な
営業スキルを伸ばしていってください。
■最後に~営業担当者こそ創造性!
営業担当者は他の職種と異なり、業務を「スタート」する前に、
自分で「誰にどのように売っていくか」という戦略を
比較的自由に立てることできる仕事です。
数字が上がっていれば、かなり自由にやれます。
上司と相談して、自分のやりたい営業、適した営業を
目指しましょう!営業こそ創造性です。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方