2024年5月01日
2023年度の人手不足倒産は313件となり、新型コロナ感染拡大前の2019年度の199件を上回り、過去最多を大幅に更新したことが、帝国データバンクの「人手不足倒産の動向調査(2023年度)」で明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部)
2023年度の人手不足倒産は313件となり、前年度の146件から倍増した。統計として遡れる2013年度以降でこれまで最も多かった。特に直近3月は49件にのぼり、月次ベースで最も多い件数となった。
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従業員数別に見ると、全313件のうち4社に3社にあたる232件が従業員「10人未満」の小規模事業者だった。
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業種別にみると、建設業は94件、物流業は46件とそれぞれ過去最多となった。
両業種について帝国データバンクは「資材・エネルギーなどのコスト高騰に直面している一方で、価格転嫁率は全業種平均と比較して実施できていない実態も浮き彫りとなっている。価格転嫁が思うように進まなければ、人材募集に欠かせない賃上げの原資確保も難しい」とした。
また、「この4月は、時間外労働の新たな上限規制が適用されることで、人手不足による機能不全が懸念される"2024年問題"に注目が集まる」と指摘。
その対象業種であるこれらの業種について「従業員の増員が難しいなかで生産性向上などに対応しきれず労働時間が削られれば、人手不足は一層の深刻化が予想される」とした。
配信元:日本人材ニュース
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