「今さら聞けない」ビジネスマナー(2)
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【ありがちQuestion】いつもその場で迷ってしまう―名刺交換
ビジネスの面会で、冒頭にかわされる名刺交換。
毎回なんとなく「流れ」「上司の見ようみまね」でこなしているけど、
実際のところ、マナーにのっとったやりとりができているんだろうか。
先日の商談でも、同席者3名様からいただいた名刺を
どうすべきかわからなくて、内心あせっちゃいました。
どうすればよかったんだろう?
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【いろいろOpinion】誰が正解?
(1)山田さん説:すぐに名刺入れにしまうんだ
名刺は相手の方の顔をようなものだから、すぐ大切に、
名刺入れにしまうべきなんだ。
テーブルの上に出しっぱなしなんて失礼だよ。
(2)武満さん説:相手の席順に従ってならべるんじゃないかな
もしお客様が、テーブルを挟んで左からAさん、Bさん、Cさん、
とお座りなら、名刺もその席順に対応するように
左からAさん⇒Bさん⇒Cさんの順番に名刺を並べるんだよ!
常識だよね。
(3)滝さん説:右から、役職上位者順に並べるんだよ
縦書きの文章は右から左へと流れるよね。
昔の公文書でも、偉い人から順に右から文書に署名していた。
当然名刺も偉い順に、右から並べるんだよ。
「右に出るものはいない」という表現もあるでしょ。
相撲の番付も「西方(左)」より、「東方(右)」の方が上だよね。
(4)團さん説:左から順に、役職上位者から並べるんだよ
滝さん何言ってんの!逆だよ、逆!
昔の官職で、左大臣のほうが右大臣より偉いように、
左の方が格式が高いんだよ。
つまり、偉い人の名刺ほど、左に置くのが当然!
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【教えてAnswer】
■相手の席順に従ってならべる
名刺交換って、簡単なようでいて、しばしば「どうしたらいいんだろ!?」
と不安に襲われませんか?特に、同席者が複数いたりすると、
迷うポイントも増えますよね。
今週もいろんな意見が出ていますが、正解は「(2)武満さん説」です。
相手が複数の面談では、頂いた名刺は先方の席順にしたがって
テーブルの上に並べます。
席次と名刺の配置が対応していれば、会話に際して
お名前を呼び違えずに済むからです。
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■誰の名刺を名刺入れの上に置くか?
加えて、「誰の名刺を名刺入れの上に置くか」で
迷ってしまった経験はありませんか。
お客様が一人の時は、名刺入れをお盆に見立てて
その上に名刺を置くのが一般的ですよね。
相手の方が複数でも、一番上位の方がわかっていれば、
その方の名刺を名刺入れの上に置きます。
でも、相手の方々の役職がまったく同位であったり、
一人が「プロフェッショナル・マネジャー」、
一人が「エグゼクティブ・コンサルタント」で、
どっちが偉いかわからない!?という場面もありますよね。
こんな場合は、どちらもテーブルの上に並べてしまいましょう。
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■余談1:名刺をいつ名刺入れにしまう?
また余談ですが、いただいた名刺を即座に名刺入れに
しまってしまうのは、相手に対する敬意や興味を欠く振る舞いと
みなされる可能性があるため、避けた方がよさそうです。
ひと続きの、1時間程度の面談では、テーブルの上に名刺を置いたまま
面談を終えてしまって構いません。
面談の終わりに、さりげなく名刺入れにしまいましょう。
逆に、間に休憩が入るような長時間の面談では、
テーブルの上に置いた名刺は、休憩時間など切りの
よいタイミングを見て名刺入れにしまうようにします。
名刺を余りに長時間テーブルの上に出しっぱなしにするのも、
名前を覚える気がないように見えて失礼です。
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■余談2:名刺の裏に面会日時や場所をメモ
また、名刺の裏に、その方の特徴や、面会した日・場所を書いておくと、
後からどんな方だったか思い出しやすくてとても便利ですよね。
でも、ご本人の前で書き込みをしてはいけません。
日本では、「名刺は顔のようなもの」という捉え方があると考えれば、
これはご本人の顔に泥を塗るような行為で、失礼にあたります
会社に帰ってから、似顔絵でもなんでも、思う存分書き込みましょうね!
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さて、ここまで名刺交換に関する小さなギモンについて書いてきました
が、そもそも基本の名刺交換のマナーに不安があるという方は、
インソースのビジネス基礎研修(公開講座)なども
ご参考にしていただければ幸いです。
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