■変える前に「なぜ」を考えることが重要
業務改善というと、何かを変えるということが頭に浮かぶと思います。確かに、ムリ、ムダ、ムラを減らし、効率化をはかるためには、いろいろなルールや仕組み、制度などを変えることが必要でしょう。
ただ、変える前に、一度、なぜそのルールや仕組み、制度などがあるのかを考えてみてください。
これはある自治体の首長が新人職員の方々に向けておっしゃられていたことで、新しいことをやるためにも、何かを変えるためにも、既存のものがなぜあるのかや、どんな効用があるのかをきちんと理解していることが重要だということでした。
例えば、裏紙を使用するというルールを例に考えてみます。このルールは実際に運用してみると、ホチキスが止めたままになっていたり、用紙の一部が裏表逆になっていたりと、かえって手間がかかることもしばしばです。ある書籍にも「裏紙は使うな」と載っています。
では、裏紙使用のルールはムリがあるのでしょうか。
■裏の裏まで考える ~隠れた効用
ここで、あえて裏紙使用のルールに合わせた仕事の進め方を考えてみると、私は、3つの効用があると考えます。
まず1つに、若手や新人、異動してきた方にとっては、裏紙に使用できる書類とできない書類とを仕分ける必要があるため、重要な書類を理解することにつながります。
2つめに、裏紙使用をスムーズに行かせるためには、事前に書類をきちんと分ける必要が出てくるため、日頃からきちんと整理をする習慣を身につけなければなりません。
最後に、重要な書類を理解し、整理整頓がきちんとできると、判断軸と段取り力の強化へとつながり、結果としては、円滑な業務が可能になるのではないでしょうか。
この効用は、あくまでも私の職場を考えた場合です。紙の使用量や業務の内容、働く人など、様々な要因で、やはりこのルールは廃止した方がよいとなるかもしれません。また、他のムダと思われるものにも、様々な意味があるかもしれません。
ちょうど異動の時期で、職場に新しい方がいらっしゃっているかもしれません。しかし、新しい方の視点は改善点を見つける視点でもあります。なぜルールや制度があるのかと考えつつ、新しい意見を合わせて、改善に取り組んでみてはいかがでしょうか?
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