2018年1月29日
東京商工会議所(三村明夫会頭)が中小企業を中心とする会員企業を対象に実施した「生産性向上・ICT活用状況に関するアンケート調査」によると、人材確保の困難さが生産性向上のボトルネックとなっている実態が明らかとなった。
生産性向上を進めるためのボトルネックのうち「内部要因」として最も多かったのは「人材確保が困難であること」(47%)だった。
次いで「競合による低価格化」(33%)、「営業力・マーケティングの不足」(32%)が続いた。
【生産性向上を進めるためのボトルネック・内部要因】
1位 人材確保が困難であること 47%
2位 競合による低価格化 33%
3位 営業力・マーケティングの不足 32%
4位 社員教育、育成が困難 27%
5位 諸経費上昇に伴う値上げ等が困難 19%
従業員規模別に見ると、「人材確保が困難」は全ての規模の企業において上位3位以内に挙がっている。101~300人の企業では「人材確保が困難」な企業が64%にのぼった。
業種別に見ると、「人材確保が困難」の回答が6割を超えたのは「ソフトウェア・情報処理業」(74%)、「飲食業」(67%)、「建設業」(65%)、「運輸業」(62%)の4業種だった。
生産性向上のために行っている取り組みは、1位「適材適所の人員配置」(43%)、2位「社員のコミュニケーションの円滑化」(38%)、3位「人材育成・スキルアップ」(37%)となった。
今後強化する取り組みは、1位「人材育成・スキルアップ」(40%)、2位「ムダな作業・業務の削減」(36%)となった。
「在宅勤務等柔軟な働き方の導入」は現在取り組んでいる企業は9%と少ないものの、今後導入を検討する企業は26%となっており、東京商工会議所では「人手不足が深刻化する中、働き方改革により人材確保を模索する姿がうかがえた」と分析している。
調査は、2016年12月1日~20日、東京商工会議所会員企業1万社を対象に実施し、1087社の回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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