【接待当日編(1)犬猿の仲の2人がつかみ合い!?
~席次を制すものは宴会を制す】
新年会が開催されるこの時期、みなさまは宴席にどのような姿勢で
臨んでいらっしゃいますか。
"飲み会は息抜きのようなものだから、楽しめれば良い"?
そんなことはありません。インソースEA(エグゼクティブ・アドバイザー)大島によれば
「社内・社外の接待は業務の一環」
「上司は部下の宴会マネジメント能力も、職務能力の一端として見て
いる」とのことです。そこで、幸か不幸か、宴会幹事に任された場合
に役立つ虎の巻を、1月中頃までシリーズ形式でお送りします。
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◇前回は"「どこでもいいよ」はウソだった?!"と銘打って
会場選びのリスクマネージについてお送りしました。
事前手配が滞りなく終わったら、いよいよ宴席当日です。
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■Episode:失敗した!
「新年会は無礼講でいいよ」という上司の言葉。
幹事の私は、みなさんにくだけた雰囲気で楽しんでいただこうと、座
敷の席次を指定しませんでした。ところが会場に着いてみると、部長
の周りはみんな遠慮(敬遠?)し合って、妙に気まずい雰囲気。
おまけに宴もたけなわに差し掛かってくると、日頃から何かといがみ
あっている鈴木課長と富永課長が、酔った勢いに任せて喧嘩を始める
始末。年始早々、さんざんな気分を味わう羽目になってしまいました。
どうすればよかったのでしょうか?
(当日オロオロしてしまった新年会幹事)
■Answer:席次を巧みに差配せよ!
エピソードでは、部長の周りが閑散としてしまう、犬猿の仲の課長
同士がケンカを始めてしまうといった気まずい事態が発生しました。
実は、これらの問題は席次次第で回避可能です。
そもそも社内の宴席では、席次は決めておくべきなのでしょうか。
また、決めるとすればどう指定すべきなのでしょうか。
結論は2点、「会社のローカルルールを遵守せよ」
「社内ルールがなければ、決めておいた方が良い」です。
社内で慣例となっている席次があれば踏襲しましょう。例年それで滞り
なく会が進行しているのなら、あえて変更する必要はありません。
悩ましいのは特定のルールがない場合です。
「どう決めても誰かに恨まれそう」
「面倒くさい・・・くじ引きにしてしまえ!」など、
投げやりになってしまいたい気もわかりますが、ここで配慮して
おけば、宴席当日は円滑に運びます。
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│Point.1 :日頃疎遠な上司・同僚と「絡む」べし!
│ │ ~仲間とつるむのは別の機会に
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社内の宴席では、得てして年長の上司が孤立しがちです。部署内の飲
み会で部長の周りが閑散としてしまっている光景、目にしたことはあ
りませんか。また、上座で上司同士が、下座に部下同士が固まって
しまうというケースもありがちです。
社内宴席の目的の一つは、日常業務で「絡む」機会の少ない社員とコ
ミュニケーションを図ることです。上司が「無礼講で」と、席次の順
を厳格に守るのを望まないようなら、上司が部下と親しく話せるよう
な席次、日頃接する機会の少ない他部署の社員同士が交流を深めら
れる席次を提案すると良いでしょう。
上司はしばしば、部下の本音を聞きたいと思っているものです。
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│Point.2 :備えあれば憂いなし(1)
┗━━━━┛~ 犬猿の仲の2人は「隔離」せよ!
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誰しも、酔いが回ると自制心を失いがち。
ましてや畳の部屋で無礼講となると、日頃犬猿の仲でいらっしゃる方
同士は、寄れば一触即発の事態を招いてしまいます。
実際にケンカが始まってしまうと、むりやり引き離すなど後手に回っ
た対応しか取れませんから、先手を打っておくことが肝心です。
社内に難しい人間関係の方がいれば席を離しておき、ケンカがはじ
まりそうな雰囲気を作らないことが肝心です。同僚に、危うい雰囲気
が漂いはじめたら間に割って入る、会話を転換するなどしてくれる
よう、事前に依頼しておくのも有効です。
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│Point.3 :備えあれば憂いなし(2)~ 参加者の酒癖を把握せよ!
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また、酒癖の悪い方は事前にチェックしておきましょう。
日頃のうっぷんを晴らすように饒舌に悪口を吐く方や、暴れ出す方に
は飲ませ過ぎない工夫が必要です。
できるだけ話の輪のなかに引き込むようにして飲む時間を減らす、
飲んでいただくならアルコール度数の低い酒を選ぶといった対策
のほか、出し物に駆り出して、飲める時間を減らすように図る
のも有効です。
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│ 実録 :宴席で見た!~人が集まる上司の「実態」
┗━━━━┛---------------------------------------------
面白いことに、最初はやや孤立していても、次第に人が集まってくる
上司には2パターンがあります。
まずは人徳がある上司ですね。お酒がまわってくると、参加者の遠慮
が取れ、上司を慕う気持ちが勝ってきて、人徳のある上司は部下に囲
まれます。
もう一方のパターンは、「気を遣っておかないと恐ろしい」上司
です。嫌われると査定に響くようなタイプの上司には、「ご機嫌取り」
をしておかないといけませんから、部下が入れ替わり、お酌をしにやっ
てきます。人が集まってくるという現象は同じでも、理由は逆です。
興味深いですね。
(つづく)
来週も、実際によくあるエピソードを基に【接待当日編(2)】を
お送りする予定です。ご期待ください!
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