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イノベーション人材をどうやって育てるのか
今、欲しいのは"イノベーションを起こせる人材"
テクノロジーの急速な進化とグローバル化の進展が加速する中、多くの企業が激しい競争環境の中での生き残りをかけてもがいています。その環境の中で勝ち進んでいくためには、「イノベーション」を起こすことのできる人材を育てることが不可欠であり、その実現に向けて、様々な制度の導入や取り組みが試行錯誤されたりしています。
しかし、これらはすぐに成果につながるものでもないためか、道半ばで頓挫しているものも少なくないのが現実のようです。
イノベーションに不可欠な"異なる知"との組み合わせ
そもそも、イノベーションはどのようにして起きるのでしょうか。イノベーションの重要性をいち早く唱えたシュンペーターは、イノベーションのことを「新結合」と表現しています。日本語でイノベーションを表すときに「技術革新」と訳されることが多いため、あたかも、テクノロジーの分野における革命的な変化を指すかのように思われがちですが、要は既存のもの同士を"組み合わせ"ることによって、新しい価値を生むもの全てがイノベーションなのです。
「既存のもの」であっても、組み合わせによってイノベーションが生まれるのであれば、新たな組み合わせを求めて"異質なもの"との交流を進めていくことが重要だということになります。業界でもいいし、海外でも構わない。とにかく今の自分たちとは異なる世界の人たちとの接触を通して新たな"知"の組み合わせをどんどん試していくことが、イノベーションを起こす上では大事なのです。
イノベーションを起こすための身近な取り組みとは
ただし、この新たな"知"との出会いを求める活動は、すぐに成果につながるものではありません。また、試した中からイノベーションにつながるようなものが生まれるとしても、ほんの一握りです。こうした、息の長い、また、決して勝率が高いわけではない活動に対して、経営側がどれだけ理解ある姿勢を取り続けられるかどうかがイノベーションを起こし得るかどうかを分けるのではないでしょうか。
とはいえ、身近なところからでもイノベーションを起こす取り組みができないわけではありません。例えば、いつも同じメンバーとしか仕事をすることのない部下に、外部の人と接する機会を与えたり、社内プロジェクトなで他部署の人と一緒に仕事をさせたりすることも、小さなイノベーションを生むきっかけとなります。社外で開催される研修などに参加させることなども、他流試合を通じて知的な刺激を受けるきっかけとなるはずです。
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