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職場の生産性向上は中堅社員にかかっている?
生産性を上げる2つのやり方
働き方改革の推進が叫ばれる今日、いかにして仕事の生産性を向上させるかに腐心している方も多いと思います。生産性を上げる方法にはいくつかやり方があります。そのうちのひとつは、一人ひとりのスキルアップを通じて仕事の効率を上げ、その総和としてのチームの生産性を向上させる方法。
もう一つは、役割分担にもとづき、チームのメンバーが互いの持ち場で力を最大限発揮することで、組織全体での効率化を図る方法です。組織活動においては、後者を通じて効率化を進めることが多く、当然ながらそこでのリーダーの役割は重要です。
リーダーとメンバーとの間に立つ中堅社員の存在
さて、そのリーダーがより効率よくメンバーに仕事をさせるためには、リーダーとメンバーとの間に立つ、"質の良い"中堅社員の存在が不可欠です。この中堅社員は、いわばかけ算における"係数"のような役割を果たします。
中堅社員が1以上の役割を果たせばチーム全体の生産性は上がりますが、1未満の役割しか果たせないとリーダーの推進力を減衰させてしまいます。ましてやマイナスの役割を果たすと、チーム全体に負の影響を及ぼすことにもなりかねません。では、どんな中堅社員であれば、職場の生産性向上に貢献できるのでしょうか。
職場の生産性を向上させる中堅社員とは
1つ目は、「プレーヤーとしての能力・スキルが高い」ことです。リーダーからすると、チェックしなければならないメンバーが多数いたときに、「この人なら大丈夫」と安心して任せられる中堅社員がいることは、マネジメントの負担の軽減になります。
2つ目は、「後輩の面倒見が良い」ことです。面倒見とは、リーダーの意図を汲んで、後輩指導を率先して行ったり、困っていることはないかと気にかけ手を差し伸べられる中堅社員がいると、メンバーが多くても無駄のないチーム全体でスムーズに動けます。
そして3つ目は、「リーダーの判断を助ける」ことです。新人より高度な、リーダーの判断軸を理解した上での「ホウ・レン・ソウ」ができるかどうかで、リーダーの負担の差も大きく変わります。「〇〇に関してはオンスケジュールで進んでいます。心配いりません」「〇〇のリスクについて気になる点があります」など、リーダーの関心事に合わせて主体的に情報発信が出来ることが、リーダーを大きな助けとなります。
このように、中堅社員の働きの違いによって、チーム活動の生産性にも随分と差が生まれることが分かると思います。中堅社員の育成は、まさに職場の生産性向上の要と言えるでしょう。
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