2018年1月26日
新しく就職した人の割合が離職した人の割合を4年連続で上回ったことが、厚生労働省が発表した2016年の雇用動向調査結果で分かった。
2016年の1年間の入職者は767.7万人(年初の常用労働者数に対する割合15.8%)、離職者は726.4万人(同15.0%)。この結果、事業所の新設や閉鎖等の影響を除き、常用労働者数は41万人の増加となった。
これを就業形態別に見ると、一般労働者は入職者424.2万人(年初の常用労働者のうち一般労働者の人数に対する割合11.6%)、離職者418.5万人(同11.4%)で、一般労働者は5.7万人の増加となった。
一方、パートタイム労働者は入職者343.4万人(年初の常用労働者のうちパートタイム労働者の人数に対する割合29.0%)、離職者307.9万人(同26.0%)で、パートタイム労働者は35.5万人の増加となった。
前年に比べ、入職率(15.8%)が0.5ポイント低下、離職率(15.0%)は同水準、入職超過率(0.8ポイント)は縮小した。4年連続で入職超過となっているものの、ここ2年は超過率の縮小が続いている。
入職者を職歴別にみると、転職入職者は477.8万人(前年502.8万人)、未就業入職者は289.9万人(同272.1万人)で、転職入職率は9.9%(同10.6%)、未就業入職率は6.0%(同5.7%)となった。3年連続で10%を超えていた転職入職率は4年ぶりに10%を割り込んだ。
入職者が多かった産業は、宿泊業・飲食サービス業(146.5万人)、卸売業,小売業(136.3万人)、医療,福祉(104.0万人)。
離職者が多かった産業は、宿泊業,飲食サービス業(137.3万人)、卸売業,小売業(123.6万人)、医療,福祉(97.3万人)で、入職者が多い産業は離職者も多かった。
入職超過となったのは16産業のうち11産業(前年13産業)となっている。
【産業別入職率・離職率】
鉱業・採石業・砂利採取業 入職率9.4%、離職率11.7%
建設業 同7.9%、同7.7%
製造業 同9.2%、同11.4%
電気・ガス・熱供給・水道業 同6.8%、同6.8%
情報通信業 同12.7%、同10.2%
運輸業・郵便業 同12.2%、同12.3%
卸売業・小売業 同15.5%、同14.0%
金融業・保険業 同10.0%、同9.4%
不動産業・物品賃貸業 同16.1%、同11.5%
学術研究・専門・技術サービス業 同19.1%、同13.4%
宿泊業・飲食サービス業 同32.0%、同30.0%
生活関連サービス業・娯楽業 同24.1%、同20.3%
教育・学習支援業 同17.4%、同15.0%
医療・福祉 同15.8%、同14.8%
複合サービス事業 同7.6%、同7.7%
サービス業(他に分類されないもの) 同19.5%、同19.1%
調査は、上半期調査9947事業所、下半期調査9444事業所から回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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