■認められてSVになったのに、苦手意識がある・・・
「私は人を評価したり、リーダーシップをとることはうまくもないし、元々好きではありません。」
「同僚のコミュニケーターから質問されたことを教えてあげるのはいいけど、勉強会の計画を立てたり、そのほかの段取りをするのは苦手です。」
などはSVの方の面談によくある発言です。
SVに推薦されて、SVになった人ですから、
・業務知識が豊富
・人柄がよく、お客様とも同僚ともよい関係が築ける
・健康で勤怠状況もよい
などの点が評価されているはずなのに、本人の「苦手意識」とぶつかる・・・。
■SVとして「なぜそれが起きたか」を深く考えることが大事
・業務知識上の質問があるから、教える
・インバウンドのコール数が増えたから、自分もコールを取る
・エスカレーションがあったから、スーパーバイザーとして代わって応対する
などの一つ一つはやるべきことです。
目の前の問題を解決することは最優先ですが、それはあくまでも対症療法です。
その後に「なぜ、そうなったのか」を深く考えることが必要です。原因はひとつでは、ありません。たくさんの要因を洗い出すことが「鍵」です。いきなり、改善提案しなくてはいけないのではありませんから、安心してください。
■「考える」ことを放棄しなければうまくいく
起こった事象に対処するばかりでなく、どうしたら、もっと根本的に変えられるかを、まず考えることです。
SVの「苦手なこと」にはこの原因療法的な事柄が比較的多く挙げられます。
「もっとも大きな要因は何か」
「簡単ですぐ改善策に着手できる要因は何か」
苦手でも、うまくできなくても、「どうせ・・・」とあきらめず「まず、考える」ことを放棄しないことがSVとして最も大切なことです。
■個別的なサポートも大事だが、全体を見ること
個別に教える、手伝う、サポートする、ということは大変よいことです。しかし、事柄が発生してから ○○する・・・という対症療法的な仕事の進め方に馴れてしまわないように気をつけてください。
対症療法としての「教えてあげる」「手伝ってあげる」「サポートしてあげる」という、自分が役に立っていること、感謝されていることが「好きになる」のはさらに危険です。
コミュニケーターが「自立」していくための補助は大切ですが、自転車の補助輪と同じく、いずれなくなっても進んでいけるようにするのがSVの役目です。