2024年7月19日
厚生労働省の2023年度の「能力開発基本調査」によると、企業が社員1人に対して支出したOFF-JTの費用は平均1万5000円となった。(文:日本人材ニュース編集部)
調査によると、教育訓練への費用の支出状況はOFF-JTまたは自己啓発支援に支出した企業は54.6%となった。OFF-JTと自己啓発支援の両方に支出した企業は20.3%、OFF-JTにのみ費用を支出した企業は28.9%、自己啓発支援にのみ支出した企業は5.4%。一方、どちらにも支出していない企業は45.3%だった。
OFF-JTに費用を支出した企業は49.2%と、前年度調査(46.3%)と比べて上昇した。
OFF-JTに支出した費用の労働者1人当たり平均額(費用を支出した企業の平均額。以下同じ)は1.5万円で、前年度調査(1.3万円)と比べて増加した。
一方、自己啓発支援に支出した費用の労働者1人当たり平均額は0.3万円で、2018年度調査以降、横ばいで推移している。
正社員に対する過去3年間(2020年度~2022年度)のOFF-JTに支出した費用の実績では、「増加した」(21.7%)が「減少した」(9.2%)より多くなっており、「実績なし」は45.7%であった。
今後3年間の支出見込みでは、「増加させる予定」(10.0%)が「減少させる予定」(6.0%)を4.0ポイント上回っているものの、「実施しない予定」も68.0%と多い。
正社員に対する過去3年間の自己啓発支援に支出した費用の実績では、「増加した」(37.7%)が「減少した」(1.0%)より多くなっており、「実績なし」が37.1%であった。
今後3年間の支出見込みについても、「実施しない予定」が53.4%と、半数以上となった。
教育訓練休暇制度の導入状況は、「導入している」とする企業は8.0%、「導入をしていないが、導入を予定している」とする企業は9.9%となり、「導入していないし、導入する予定はない」とする企業が81.9%で最多となった。
教育訓練短時間勤務制度の導入状況も、同様に「導入している」とする企業は7.1%、「導入をしていないが、導入を予定している」とする企業は11.0%となり、「導入していないし、導入する予定はない」とする企業が81.7%で最多となった。
教育訓練所定外労働時間免除制度の導入状況は、「導入している」とする企業は6.3%、「導入をしていないが、導入を予定している」とする企業は10.7%となり、「導入していないし、導入する予定はない」とする企業が82.7%で最多となった。
調査は、2023年10月1日時点の状況について、2023年10月1日~31日、常用労働者30人以上の7318企業を対象に実施し、56.3%の有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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