前回、新入社員の悩み「知らないことが多い」を解決するために必要なのは、実務のなかでじっくりと学んでいくことだ、というのをお伝えしました。
実は、もう1つ大事なこととして「訊く」(質問する)がありますので、今回はこれについて研修でどうお伝えしているか、ご紹介します。
■調べると訊くのバランス
「何でも質問しないで、まずは自分で調べましょう」と、職場では日々指導を受けていると思いますが、いくら調べても、どこにも書いていないことはよくあります。こういうのをいわゆる「暗黙知」といいます。仕事を効率的に上手く進めるには、「自分で調べること」と「誰かに訊くこと」の区分が必要です。
■自分で調べること
自分で調べなければならないのは、一度教えてもらったこと・すでに経験のある業務に似ているもの・「どこかに書いてあった」と記憶のあるもの、です。これらについては、まずは自分で調べてみましょう。
■訊くべきこと
それに対し訊くべきことは次のようなことになります。全く初めての業務(ケース)、10分調べても答えが見つからない場合、電話照会などの急いでいる場合。これらについては自分で調べていて時間がかかっていてはいけないので先輩に確認するようにしましょう。
■重要なのは訊き方
「まずは自分で調べろ」と上司、先輩に厳しき指導される場合は、「聴き方」が良くない場合が多いものです。上司・先輩も忙しい中、自分の時間を削って教えてくれるのです。上司・先輩が応えやすいような質問の工夫が重要です。
よくあるのは、訊く内容が漠然としたまま訊きにいってしまうこと。そうすると、答える方も困ってしまいます。
☆次回につづく
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方