先週に引き続き、OJTを進める上で直面するであろうケーススタディをご紹介します。
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【ケーススタディ】ルーズな服装や外見を改めない
新人のAさんは、いつまでたっても学生気分が抜けないのか髪は長く茶髪、服装も派手だったりラフだったり・・・。「社会人としてふさわしい格好をしてくるように」と注意するのですが、なかなか直しません。どのようにしたらよいでしょうか?
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■身だしなみとオシャレは違う
服装や髪型(髪色)等の外見に関しては、若い人ほど誤解しがちです。一般常識での身だしなみとオシャレは違うということを理解させる必要があります。
オシャレは自分が基準であり、価値観によってスタイルは様々です。しかし、身だしなみは社会が基準組織であり、社風や理念に沿ったスタイルや取引先に合わせるスタイルが求められます。
これまで、Aさんにとっては、「人よりオシャレなこと、個性的なこと」が周りからの評価を得る要素のひとつとなっていたのかもしれません。そのため学生時代はいかに格好よく制服を着こなすか(着崩すか)に執着していたのでしょう。逆にきっちりと固めた髪形や白いシャツにダークスーツといったビジネスに相応しい装いは「ダサい」「目立たない(つまり仕事ができない)」と思っているのかもしれません。
このような場合は、まず社員の身だしなみが会社の評価を左右すること、一目見られた時のイメージ(スタイル)が会社の顔(会社自体の印象や雰囲気)を伝えていることを十分に理解させます。また、それがAさんにとっての「良い評価」につながることも伝えます。
■具体的に説明して教える
その上で、「社会人としてあるべき身だしなみ」について具体的に教えてあげる必要があります。
「うちの会社は、あらゆる年代のお客さまを相手にしているよね。だからピシッとアイロンのきいた薄い色のシャツに黒かグレーのスーツが1番良い印象を与えるんだ。髪形もすっきりさせたほうが、早く顔を覚えてもらえるだろう?」
■アドバイス
頭ごなしに「髪を短くしてきなさい!(黒色に染めてきなさい!)」「服装をきちっとしなさい!」というお説教をするのは控えましょう。
なぜ「短く」「黒色に」しないといけないかが理解できていない人に対しての指導には、納得のいく(必要に迫られる)理由付けや動機付けが必要となります。
何度言っても、服装や外見を改めない新人には「考え方の軸」を示してあげることが大切なのです。
☆来週もお楽しみに!
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