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◇コンプライアンスについてお話しを聞かせて下さい。
◆役員は、特に法令遵守(コンプライアンス)を守ることが求められる立場ですが、現状はそれがなかなかできていないと思います。また、会社の中でコンプライアンスの問題だと考えられるものも、実は、それは単純に仕事の進め方や段取りが悪いということもあります。
コンプライアンスの研修を行うとき、それが単なる「お勉強」になってしまってはあまり効果がありません。弊社では研修の前に、相手先のコンプライアンスの体制や内容のチェックをしますが、その際に重視するのは、
第1に、コンプライアンスマニュアルがあるかどうか。
第2に、外部に出す文書手続きのフローを見直し、違和感などがある点や形骸化してしまっている点を洗い出す。
第3に、形骸化してしまっている部分や、違和感がある所を、なぜそうなってしまったか、原因をしっかり把握する。
という以上の3点です。
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◆研修を行う前に、以上の3点に関して、先方に「事前課題」を出して考えて頂きます。
実は、コンプライアンスとは基本的に簡単なことです。恐らく、役所関係などでは、基本的な仕事は法令に基づいて大枠が決まっているので、コンプライアンスの問題は詳細な事務処理の部分だけです。
つまり、事務処理が、円滑かつ適正に行なわれているかどうか、正確で迅速にされているかどうかが問題なのです。それが確実に実行されているということを前提として、その担保として目を変えチェックをするというのがコンプライアンスです。
◆また、往々にして多いのが、非常に分厚いコンプライアンスマニュアルを作ったまま、使わずにほこりがかぶっているということです。極端にいうと、場合によってはコンプライアンスマニュアルが無くてもかまいません。
ある事務処理をするための書類があり、そこにコンプライアンスのすべてのチェック項目が入っていれば、もうそれはそのままコンプライアンス マニュアルになります。
それをチェックする担当者は、書類の中にあるチェック表の項目がきちんと埋まっているかどうかを、業務のなかで動態観察していけばいいわけです。動態観察をしっかりしないと、書類の中のつじつまが合わなかったりします。
(つづく)
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