■ITを使うと生産性を上げられる場面が分かること
部門トップとして、組織の生産性を上げることは、最も求められている事柄です。また、自分たちの仕事を楽にしてくれるトップを尊敬しない部下は少ないと思います。業務改善にはさまざまな方法がありますが、私のオススメは仕事の手順を記載した「流れ図」作りです。流れ図を作ると業務改善のポイントが発見できます。
(1)時間や人手のかかるところ(毎日、チェック作業に追われる)
(2)トラブル・リスクが発生するところ(金額の確認モレがあると、損失が発生する)
(3)同じ作業が大量に発生するところ(毎月、毎月1000通のDM宛名書きをしている)
(4)流れ図の中で繰り返し、同じ動きをするところ(毎回毎回、住所を手書きしている)
特に複数の人間がかかわっている部分は、業務改善のポイントです。改善の基本は、まずは、仕事のやり方を変えてみることです。ただし、システム開発投資をして、費用対効果が合い、一定期間(数年以上)継続する仕事であれば、システム化を検討すべきです。
例えば(3)の例の現在のコストは以下の通りとなります。
■毎月1000通のDM宛名書きのコスト
10人(必要人数)×10時間(必要時間)×2000円/時(人件費)=20万円/月(最低2年間は続くとすると、トータル240万円のコスト)この業務の場合、開発費の最低2倍以上の効果があれば、システム化するのが得策と言えます。
次に、社内のシステム担当部門やシステム開発業者に依頼する際のポイントは、以下の通りです。
(1)何をして欲しいかを具体的に書く
(2)どんな事が絶対に必要で、どんな事が譲れるのかを明確にしておくこと
例:宛名リストから封筒に宛名
(住所、氏名(漢字に直すのにコストがかかるならカナで可))を毎月10日までに印刷して欲しい。システム開発というと専門家の領域で踏み込んではいけない気がしますが、IT活用は業務改善の一環です。部門の費用対効果が上がると判断できれば、課長として、踏み込んでいく勇気が必要です。IT技術を知るよりも、「使える場面」はどこかを知ることが鍵です。難しく考えることはありません。
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