2018年4月25日
未充足の求人がある事業所が58%に上ることが、厚生労働省の2月の労働経済動向調査で分かった。宿泊業・飲食サービス業、医療、福祉業では7割以上となっている。
2月1日現在の未充足求人がある事業所は全体の58%。産業別に見ると、「宿泊業、飲食サービス業」(75%)、「医療・福祉」(72%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(68%)、「運輸業・郵便業」(62%)で6割を超えている。
正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は44ポイントとなり、27期連続の不足超過となった。
産業別にみると、正社員等の労働者過不足判断D.I.は全ての産業で不足となった。とくに、「建設業」(56ポイント)、「運輸業・郵便業」(53ポイント)、「情報通信業」(52ポイント)、「学術研究、専門・技術サービス業」(51ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は32ポイントで、34期連続の不足超過となった。産業別にみると、正社員と同様にすべての産業で不足の状況となっている。
2017年10~12月に中途採用を実施した事業所は全体の67%で、前年同期を4ポイント上回った。
産業別に見ると、「医療、福祉」(81%)、「宿泊業・飲食サービス業」(73%)で割合が特に高かった。50%以下は建設業(47%)のみだった。
1~3月は63%、4~6月は55%の事業所が中途採用を予定している。
2017年の新卒採用の予定がある事業所は「高校卒」(47%)、「高専・短大卒」(33%)、「大学卒(文科系)」(44%)、「大学卒(理科系)」(46%)、「大学院卒」(26%)、「専修学校卒」(28%)となった。
前年同期と比較すると、「高校卒」「専修学校卒」で前年同期を上回ったが、それ以外の学歴では前年同期を下回った。
2017年の新卒採用の内定状況は、「大学卒(文科系)」、「大学卒(理科系)」、「大学院卒」で「採用計画数どおり採用内定(配属予定)をした」事業所の割合が最も多かった。
「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」事業所の内訳は、全ての学歴で「採用計画数以上の応募者数はあったが計画数までの採用内定は行わなかった」よりも「採用計画数に応募者数が達していない」事業所の割合が多い。
さらに、「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」事業所の割合を規模別にみると、全ての学歴で規模が小さなところほど多い。
調査は主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して実施し、2674事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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