引き続き、「オペレータマネジメント編」をお届けいたします。
今回は「部下のほめ方・しかり方」という内容でお届けいたします。
皆様のマネジメントのお役に立てれば幸いです。
■「ほめ方」「しかり方」
OJT研修で難しいのは、やはり、「教える側―教えられる側」という"上下(縦)の関係"をどのように築き、維持するかということです。
横の関係は、無理をしなくても簡単に維持できるものですが、上下(縦)の関係は非常にやっかいなものです。
その上下関係を維持するために重要なのが、適切な「ほめ方」と「しかり方」です。
人の悪い点をみつけるのは簡単ですが、人の良い部分を見つけて、ほめることは日本人には"苦手"と言われています。
しかし、どんな小さなことでも積極的にほめると新人のモチベーションが高まります。
すぐに上手にほめるようになる方法としては、20個以上「ほめる」言葉(バリエーション)を持つことをおすすめします。
騙されたと思って、やってみて下さい。
また、しかる場合も、「しかり方」と「怒ること」の区別をつける必要があります。
「しかる」ことは、相手の成長や変化を期待し、しっかりとした目的を持って、相手に対して期待や愛情を持って、相手に意見を言うことです。
しかし、「怒る」ことは、自分の不満やイライラを解消するために、その場限りの感情で、相手のことを悪く言ってしまうことです。
必然性がなければ何もしかることはありません。しかるためにはその目的をしっかりと意識する必要があります。
しかる目的としては、以下のようなことが挙げられます。
(1)後輩のまずい点を気づかせ、成長を促す
(2)仕事をスムーズに進めるようにする
(3)お互いの信頼関係を増す
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■叱ることは大切なコミュニケーション
叱ることは後輩とコミュニケーションを図ることです。
後輩を説得したり、ほめたりすることと同じように、
後輩と意思疎通を図る一つの手段です。
つまりコミュニケーションの基本原則は、叱り方にも共通するのです。
a.自分の気持ち、考えを後輩に適切に伝える
b.表情や態度なども効果的に使う
c.後輩の言い分を聞く
d.後輩の状況や心理状態を理解し、それに合わせた叱り方をする
e.叱ることにより、相互の信頼関係を増すようにする