3.スーパーバイザー、オペレーター、場合によっては所長など、あらゆる人材
(1)所長
人材の確保は極めて重要な問題です。これも話せば長くなりますが、「良人材を確保する」のが第一です。
まずは、所長になる人材、SV(スーパーバイザー・管理者)の早期確保を目指します。重要な要件は「管理者として優秀」ということです。
ベテランであること、業務を知っていることも重要ですが、まずは管理者として、組織運営ができることが求められます。部署にかかわらず、優秀な係長、課長、部長が務まる方のことです。
実際には、なかなかこの様な人材の確保は容易ではありませんが、センター成功の鍵ですから、奮闘してください。
(2)スーパーバイザー(SV)
所長同様、仕事ができる、部下・後輩指導経験があることが重要です。電話のスキルについては、後で指導は可能ですので、まずは、本来の業務を良く知っているか?という観点で選んでください。
ただ、後述しますが、コールセンター特有のスキルとして、電話の品質を聞き分ける「良い耳」は、後のち必要となります。
4.コールセンターシステム
コールセンター、架電・受電先リストの管理、架電・受電結果の登録などを効率的に行うために、コールセンターシステムの導入をするのが一般的です。特に大きな規模のセンターであれば、効率的に架電するためには必要です。また、電話品質の管理のため、通話録音機能、サイレントモニター機能(SVがOPの電話内容を聞くことができる)も必要となります。
ただ、システムに関しては、センターの規模が小さければ無理に揃える必要はありません。また、スタート時にすべて揃っている必要もありません。業務の規模の拡大に応じてつくっていけば良いと考えます。
私の経験では、月間1万本までの電話本数までは、何とか「紙の受付票」で対応可能です。それをこなした上で、必要な機能を厳選し、開発していくと、良いシステムが廉価に開発できます。
5.業務準備(業務コンセプトの確定、マニュアル作成、トレーニング、社内の連携ルートの確保など)
もっとも手がかかるのがこのあたりとなり、まず最初に立ち上げ担当者の主たる仕事となります。当社の様なコンサルタントに支援を依頼する必要があるのも、この分野となります。次回以降はこの業務準備について、特に詳しくご説明します。
コールセンタースタートまで時間があり、社員がコールセンターに配属される場合には、以下の方法でSV育成とマニュアル作成を同時に実施する場合があります(実際、最もよくあるパターンです)。
(1)社員をオペレーター兼SV候補者として、コールセンターに配属してもらう
(2)コールセンター開業前に運用ルールやマニュアルの作成をしてもらう
(3)ある程度、基盤が固まったら、SV候補者も選考に参加し、オペレーターを採用し、採用したオペレーターにトレーニングを施す
6.全体を通じて
これらの準備はもちろん、じっくり時間をかけたいところですが、当然ながら「すぐ立ち上げよ」と言われるのが通常です。そんな時には、稼働日までに可能な範囲で並行して作業を進めていきますが、コールセンターシステムの様に、稼働日後、コールセンターを動かしながら検討したり、時間をかけて進める方が効率的なことも数多くあります。
☆次回もお楽しみに!
■インソース「企業内研修」・「コンサルティング」
~みなさまのご要望に応じて研修を実施
~「良い」「売れる」電話応対のポイントを学び、それらを演習で実践してスキルを定着化
~「オペレーター」「SV」「中堅・管理職」「センター長」など階層別に分かれた"30"を超える充実ラインナップ
~「コールの良し悪しの判断」や「オペレーターの指導」、「センターの目標を実現させる」スキルを身につける
~貴社でヒアリングをし、オーダーメイドの電話応対チェックシート作成。それに応じて、より現場に即したコールチェック、評価実施