■ビジョン実現のためのモニタリング
ビジョンを組織内に浸透させるために、明文化したものを掲示したり、唱和したりする方法をとっているセンターもあるかと思います。これらの手法は有効ですが、充分とは言えません。
ビジョンを社内に浸透させ、メンバーの行動を変えるためには、具体的にどの様な行動をすればよいのか具体的に示し、さらにその行動を取らせるためのインセンティブが必要となります。
このための最適な手法がモニタリングによる電話対応品質の診断です。モニタリングを行うためには、評価基準が必要となります。この評価基準こそが、電話対応の中で取るべき行動の具体例となります。また、モニタリング結果を評価と結びつければ、行動を変えるインセンティブにもなります。
そこで重要となるのはモニタリングの評価基準です。
■ビジョンに基づいた評価項目・評価基準
インソースでは、センターごとに評価項目は異なるべきと考えています。例えば、営業・セールスのセンターであれば、何をおいても営業のマインドが高いことが求められるでしょう。そうすると、評価すべき項目は、営業や顧客満足に関するものが多くなるはずです。
つまり、モニタリングの評価項目は、コールセンターが求める姿(ビジョン)に基づき、必要なスキル(項目)を振り分けて作り上げる必要があります。また、オペレーターがどのように応対すればよいのか具体的に分かるように、各評価基準も明示する必要があります。
こうして作った評価項目・評価基準を用いて、今度はセンターの現状を把握します。そして、ここで把握した現状を踏まえ、ビジョン実現への中間ステップとしての目標を定めます。あとは、その目標を達成できるように、OJT、OffJTを組み合わせて、教育を行うのみです。