■マネージャー・センター長にも意見を訊く
SVとしてコミュニケーター(以下「CM」と略)に意見を訊く一方で、
マネージャー・センター長から意見を訊かれることもあります。
もちろん自分が不安に思う点、CMと話して気づいたこと・
気になることを話すなど、風通し良く仕事をするためには意見
交換は第一歩です。
たとえば、ミーティングで建設的な良い意見が出て、新たな
取り組みを始める場合に、SVの役目はセンター内外への「触媒」
です。もちろん、直属の上司であるマネージャーやセンター長に
報告・連絡・相談をするのは当たり前のことです。
SVになって最初の気合いの入った取り組みは勇み足になり勝ち
ですから、あまり先走らないようにしましょう。
■SVの3つの役割
また、マネージャー・センター長とのコミュニケーションの中で
図にある3つの役割のうち、どのくらいの配分で仕事を求められ
ているのかについても明らかにしておいたほうがよいでしょう.
A.業務遂行・管理における役割
B.教育・指導者としての役割
C.プレイヤーとしての役割
インソースではこのA:B:C=4:4:2の配分が理想的と
考えています。しかし、センターの人数構成比や設立からの
年数、SV、CM共に平均在籍年数などさまざまな要素と
事情がこの割合を左右します。
一般的にSVはBの教育・指導者の配分が高くなる傾向に
あります。設立間もないセンター、在籍年数が短いCMが
多いセンターであれば、教育にかかる配分が高くなります。
逆に、採用・教育が安定し始めたセンターであれば、Aに
おける、たとえば業務効率化やサービス改善、あるいは
起こりうるリスクに備えるなどのマネジメントの配分が高く
なります。また、離職率が高かったり、CMの採用・育成が
順調でない場合はCのプレイヤーとしての割合が高くなります。
■SVは組織に貢献する「管理職」
現状は現状として、今後はSVの業務はどのような配分で
あるべきなのか、そのために何をすべきかという方針について
マネージャー・センター長とコンセンサスを取りましょう。概ね、
マネージャー・センター長はSVに対して、
・CMに手本を示すもののプレイヤーとしての割合は
抑えてほしい
・もっとCM教育に力を注ぐ必要がある
・そもそも効果的・効率的に教育がなされ、業務が安定運用
されるように計画を立て、管理スキルも高めてほしい
とお考えです。つまり権限や責任の範囲は限定的である
とはいえ、一般の「管理職」に求めていることに似ています。
SVになったということは、「管理職」になったということと同じ
意味を持つのです。
しかし、SVは孤立無援ではありません。マネージャー・センター長
やCMに支えられ、自らもいろいろな職責の方々を支援する立場
です。組織の一員であることを改めて考え直し、どうしたら貢献
できるか、そのためにいつ、何をするかを考え、実行していくことが
SVに求められている仕事です。
☆次回もお楽しみに!