■効果的なロールプレイングのやり方
講師役と受講者役に分かれて、研修ロールプレイングを行うと実践的な練習ができます。
まずは、テーマを決めます。各グループごとに研修ロールプレイングのテーマを決めてもらいます。テーマが決まったら、次にシナリオを考えます。研修進行のシナリオを、個人で検討します。
「講義」の流れ、「ワーク」の進め方、最後のまとめ方などについて考えましょう。
では実際にロールプレイングをします。講師役は全員が行います。講師役の順番を決め、それぞれが、シナリオに沿って約10分間のミニ研修を行います。
その後、受講者役が、講師役にフィードバックします。約5分間のフィードバックタイムを設け、フィードバックシートを使って、講師役に「よかった点」「改善した方がよい点」をフィードバックしてください。終了後、次の講師役にバトンタッチします。
ロールプレイングが終わったら、グループごとで話し合い、振り返ります。
「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」を具体的に話し合いましょう。
■事後アンケートの配布・回収と集計、関係者への実施報告
研修が終了したら、受講者にアンケートを配布し受講後の所感を記入してもらいます。理解できたところや、理解できなかったこと、研修実施内容について意見や要望を集めることで、次回以降の研修に活用することができます。
アンケートでは、良い点や悪い点を具体的に聞き出す質問をすること、今後の研修についての要望を聞くことを心がけましょう。
■研修後のフォローアップ
研修で伝えた知識は、事後のフォローアップなくして受講者に定着することはありません。効果的な方法を通じて研修の成果を確かなものにしましょう。
(1)行動目標の策定
研修終了時に、行動目標を受講者に記入してもらいます。受講者各自のセルフコミットメントを、定期的にフォローアップします。フォローアップは、研修講師だけでなく、各受講者の直属上司でも効果的です。
(2)研修を継続的に実施する
研修を継続して実施することで、「理解度の確認」と「繰返しによる一層の定着」の2つを同時に図ることができます。
(3)数値・進捗管理
例えば特定の業務改善などの研修を実施したならば、研修の効果はその後の改善の度合いを数値管理することで把握できます。データを加工し、受講者(職場)全員に公開します。進捗が一目で分かるようにビジュアル化(グラフなど)するとより分かりやすくなります。
【例】 ●●進捗グラフ
(4)テスト
「知識」の定着を確かめる方法として効果的です。
(5)直属上司等に引き継ぐ
【例】研修で取り上げた内容を年間のMBO(Managing By Objectives)(「成果目標」や「チャレンジ目標」)へ組み込んだり、フォローアップの担当を、受講者の指導役(上司や先輩)に引き継いだりするとさらなる効果が期待できます。
☆来週につづく