【モニタリングスキル向上を目指す】
モニタリングスキル向上を目指す 【4】
■評価基準作成のポイント
評価項目は自分のセンターの現状を踏まえ、実際の録音を聞きながら議論して決めます。評価項目が決まったら、それぞれに対し、評価基準の定義を作成していきます。そうすることで、段階の選択を簡単にします。
まずは、中間値のレベルを決めます。5点満点中の3点、いわば「普通」のレベルをどの程度に設定するかを明確にします。
■解釈によるブレを防ぐ
評価は、評価者の主観や感情に左右されることなく、公正公平でなければなりません。診断軸がブレないようにするための注意点は2つあります。
一つ目は「具体的な項目表現」です。診断項目は、誰が見ても同じ理解ができるように具体的にわかりやすく表現します。例えば、「聞き上手であるか?」という項目があるとします。どのような人を聞き上手というのか? その定義には個人差が出ます。この場合には、より具体的な「あいづち」の有無を評価項目として設定します。
二つ目は「明確な採点基準」です。どの段階の評価を与えるかを決める際には、評価の根拠となる「どのような状態」を具体的に記述する必要があります。先ほどの例で言えば、「あいづち」の有無に、回数(頻度)を加えて、段階を作成します。「あいづちがあり、3回以上」、「あいづちがあるが、1回だけ」など、文字や数字で明確な違いを出し、項目表現を作成することが重要です。
■5段階評価と4段階評価
5段階評価と4段階評価では、当然違った傾向が出てくることになります。評価の段階を設定する際は、違いを理解してどちらを選ぶかを決めましょう。
◇5段階評価
「5、4、3、2、1」の5段階の場合、「3.普通」という真ん中の評価ができるため、「3」が増える傾向があります。しかし4段階評価ほど極端な評価にはならない為、現状を把握するのに向いています。
【5段階評価の基準】
5 パーフェクト。センターとして追い求め続ける品質レベル。
4 よい、よくできている。見本となるレベル。
3 特に目立ってよいほどではない。普通。
2 センターが求める品質レベルを達成しているとは言い難い。看過できない。
1 悪い、不快。早急に改善が必要。
◇4段階評価
4段階の場合は、真ん中が選べないため、極端にいうと「良いか悪いか」という話になります。ミッション達成の可否など、白黒をつける必要がある場合、成果主義の場合に有効とされています。
センター全体の現状を把握し、向上に繋げていくことを目的と置くためには、5段階評価の方が適している場合が多いようです。
■サンプル、ベンチマークの考え方
望ましいサンプルピックアップの条件は以下の通りです。
・1人につき1コール(キャリアが浅い場合は環境などによりブレが出るため2~3コール)
・センター全体を評価する場合は、1~3割(数として30本以上)
・最低でも3分以上の長さがあるもの
・繁忙期期間に対応したもの
(毎回同じ条件で定期的に見る。繁忙期と閑散期など、条件が変わらないよう気をつける)
・一般的な内容のもの
センター全体の品質評価をする際は、無作為にピックアップします。コミュニケーター個人の評価をする際は、フィードバックしやすいように毎回同じ条件でピックアップをします。
ベンチマークとなる基準点は、優れている人に置きます。自社であれば、1番上手な人。同業他社、他業界も含めて、電話応対の良い会社を基準にするのも良いでしょう。
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「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方