■お客さまの期待水準を下回るとクレームが発生する
一般的に、クレームは、商品やサービスに対するお客さまの「一定の期待水準」を大きく下回った時に発生します。
例えば、あるお客さまAさんが居酒屋に入ってビールを注文したと想定してみましょう。
ビールは調理する必要がなく、ただ、グラスに注いで持ってくればいいわけですから、Aさんは最低でも「5分以内には持ってくるはず」との「期待水準」を持っています。
しかし、「10分」が経ち、さらに「15分」待ってもビールを持ってこない場合、「どうなっているのか!」ということで、Aさんは怒ってしまうでしょう。
つまり、「お客さま自身の期待水準」を「下回る」と、「不満」が生まれ、その不満が積み重なり、お客さまの「期待」が完全に裏切られ、ガマンが限界に達したその瞬間、「クレーム」が生まれるのです。
■クレームは必ず発生する!二度とクレームを起こさないことが重要
自社の商品・サービスに自信を持つのは良いことですが、お客さまには様々な方がおり、多種多様な「期待水準」をもっているので、それらをすべて満足させることは不可能です。
また、サービスや商品にどれだけ注意していても、「お門違いなクレーム」のように、その発生を防ぐ事ができないものも増えてきました。
よって、商品・サービスを充実させてクレームを完全に無くすという考えよりは、「クレームは必ず発生する」という前提に立ち、起こったクレームをしっかり調査・記録して対応策を検討し、その結果をマニュアル化して、あらゆるタイプのクレームに対応できるよう備えるのが現実的です。
重要なのは「二度と同じクレームを起こさない」ことです。