☆今週のキーワード☆
【ファシリテーション】
今回は、ファシリテーションシリーズの最終回、「議論の見える化」についてお話しさせて頂きます。全5回でお届けさせて頂きました本シリーズも今回で、
最後となります。最後までお付き合い頂ければ幸いです。
■二分法による見える化
単純ですが、まず、ホワイトボードを縦に2分割します。そして、賛成と反対理想と現状、メリットとデメリットなど、対立軸を明らかにし、議論の中で出てきた意見をホワイトボードに板書していきます。
板書する際に、その意見がどちらのカテゴリーに入るのかわからない場合は、ファシリテーターの一存で決めず、参加メンバーに問いかけます。このひと手間も議論の収束を簡単にするコツのひとつです。
<ホワイトボード2分法のコツ>
1.分類名(区分名)は、目立つように大きく書く
2.意見が出にくい場合は、参加者に質問を投げかける
3.板書された意見に記号・マークによって重要(優先)課題を明確化する
■マトリクスによる見える化
テーマによっては、単純に意見を2分できないものもあります。そこで有効になってくるのが、マトリックスです。では、以下にマトリックスの作成手順を示します。
<マトリックスの作成手順>
1.出た意見に番号をふる
最初にテーマに関する意見を多く出してもらいます。出てきた意見は、ホワイトボードの端の方に箇条書きにして、それぞれの行頭に番号をふります。
2.2軸の定義を決める
マトリクスの縦軸と横軸を決定します。比較検討の目的に応じて、重要となる要因を考え、参加者にも伝えます。
3.マトリクスを描く
2軸の定義が決まったら、ホワイトボードに右図のようなマトリクスを描きます。その際、軸と並べて、軸の定義を書き、それぞれの軸の度合いが外側に
行くほど大きくなるように、左上と右下に度合いを表す言葉を書きましょう。また、マトリクスの中を3×3程度のマスに区切っておくと、後で配置しやすくなります。
4.意見をマトリクス上に配置する
意見の行頭につけた番号をマトリクス内に書き込んでいきます。配置していく際は、どちらかの軸の度合いが明らかに大きい/小さいものから順に取り上げると配置しやすいです。
以上、今回は、2つの技法をご紹介させていただきましたが、共通なのは、「出てきた意見を残す」という点です。これまでどんな意見が出たのか、そしてそれらの意見に対する結論はどうだったのか、そういった記録がしっかりと取られていないと、会議は堂々巡りを繰り返します。
漏らさず記録する。できれば整理しながら記録する。これを行なうだけで、時間短縮できる会議も多いのではないでしょうか。みなさまの会議時間削減にお役に立てることを祈りつつ、本シリーズを完結とさせて頂きます。次回もシリーズモノを検討中でございます。お楽しみに!
その他、あらゆる課題に対してコンサルティングを実施いたします。ビジネスでお困りの際には、是非、インソースにご相談下さい。