■採用面談における3つの関心事項
ときどき、採用面談をすることがあります。場慣れしているといって
よいのでしょうか、今の若い人は卒なく応える点で感心します。
振り返ってみると私が入社した30年前と比べると隔絶の感がします。
新卒の採用活動期間も長くなり、また、転職も多くなったことで、
一見、面談に長けた人が多くなってきたように思えます。
ただし、私が採用面談で関心ある点は次の3点です。
(1)当社との相性があるか
(2)熱意があるか
(3)自分の考えがあるか
他の事項は、他の人が訊いていますので、私としてはこれらについて
評価しています。
■当社との相性~社長との相性が良いかどうか
まず、当社との相性に関心を払います。結婚と同じで、求職者が
当社の風土に合うかが重要だと思います。いくら優秀な方でも、
相性が悪いと活躍の場を失うことになるからです。お互いに不幸に
ならないようにするための配慮だと考えています。
当社のような社員数が少ない企業では、社長との相性を
訊くことにします。社長が面談した後に私が面談することが
多いこともあり、そのようにしています。
皆さんの話を聞いた後に、私は、「弊社の社長と本当に相性が
良いかどうかよく確認してください」と言って話題を変えます。
大企業などの面談では社長に会うことはありませんので、
自分の上司になりそうな人との相性をみることになるでしょう。
■熱意があるか~成功談を訊く
次に訊くのが、「今までの経験で最も成功したことは何か」という
点です。これは誰にとっても話しやすいことですが、
不思議に差が出ます。
成功の大小ではなく、具体的なストーリーになっているかです。
あるいは、具体的な行動レベルで5W1Hで説明しているかと
言い換えてもよいでしょう。
間違いなく、熱意を持って行ったことは具体的かつ行動レベルで
表現されています。熱意は仕事をするうえで非常に重要ですが、
残念ながら、心の内はわかりません。
ということで、成功談を訊くことにしています。
なお、当社で何をやりたいなどという質問はしません。
自分探しをやりたい方は、入社してからやってもらえばよいと
考えます。20代で、私はこういうことがやりたいと決め付けるのは
自己の可能性の否定に思えてなりません。
いろいろな職種を経験して自分の強みを発見していただくほうが
よいと考えています。
■自分の考えがあるか~履歴書の趣味欄から訊く
最後に訊くのが、自分の考えがあるかという点です。これも、
抽象的になりやすいので、履歴書の趣味欄から話していただきます。
私自身、趣味的な事柄が大好きなので、自分の勉強にもなります。
読書や音楽鑑賞でも、どういう著者や作曲家・演奏家が好きかなど、
なぜを5回ほど繰り返せば、その方の考え方があるかどうか
わかってきます。
趣味において自分の判断軸がある人は、仕事においても自分の頭で
考えるクセがある人ではないかと推定するわけです。
以上、あくまでも私個人の面談における内輪の話ですが、
参考になったでしょうか?
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