■会話中の思いやり-クッション言葉を身につける
クッション言葉とは、こちらからの言葉を相手にとって受け止めやすくす
る、その名のとおり『クッション』の役目を果たす言葉です。
接客では、お客様へ最初に声をかけるまでは気を遣っても、一度、話し
がはじまれば、徐々にリラックスして会話が滑らかになっていくもので
す。
しかし安心は禁物です。
こちらがお客さまに失礼なことをいったつもりがなくても、
接客者が気持ちよくしゃべっているときに、お客様が「ずいぶん
馴れ馴れしい人だなあ」などと思っていることがよくあるのです。
そうした場合、お客さまの心情や理解を無視して、こちらが一方的な
説明を行ったため、お客さまが気分を害されたということが少なくありま
せん。
お客様は、実に敏感に店員の動き(心が緩む様子)を読み取って
いるのです。
そうならないために、会話の中ではしっかりとお客様に気を遣わなけれ
ばなりません。
こうした事態を防ぐためには、お客さまに「共感」しながら、
そのペースや理解に合わせて応対を進めることが必要です。
クッション言葉は、お客さまに対する、一言の「共感メッセージ」と
いえるでしょう。
クッション言葉を応対の中で的確に入れることができるかどうかは、
ひいては、接客者自身の素のコミュニケーション力による所が
大きいのが現実です。
しかし、よく使用するクッション言葉に絞って、その使用を強く意識する
だけでも、かなりスキルアップし、応対の印象がよくなります。
---------------------------------------
■すぐに使える「クッション言葉」
(1)質問に答えられないとき → 「申し訳ございませんが」
答えが「ノー」のとき 「あいにくですが」
「せっかくでございますが」
「誠に申し上げにくいのですが」
(2)相手になにかして欲しいとき → 「恐れ入りますが」
「お手数ですが」「失礼ですが」
「失礼ですが」「よろしければ」
「お差し支えなければ」
「お忙しいところ」
「お取り込みのところ」
「お急ぎのところ」
「大変勝手を申して恐縮ですが」
(3)話しの切り出しや、 → 「早速でございますが」
話題の切り替え 「話しは変わりますが」
(4)確認 → 「では念のため」
「と、おっしゃいますと」
「クッション言葉」は、お客様への心遣いを表す表現です。
これらを会話のはしばしに使うだけで、お客様の印象はぐっと良く
なります。
難しいものではないので、まずは覚えて、すぐに使ってみましょう。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方