◇インソース舟橋、◆教育・研修ご担当者
【第2回】「理想の職員研修について」
■研修も一貫性が必要
◆ 職員向け研修は、その会社に自分たちの意図するところを理解してもらって、それに合う形で体系づけてやってもらったほうが、効果あると思うんですね。また、研修の成績の管理やデータの把握まで、最終的に関連付けてやって頂きたいという気持ちもあります。研修が終わっても、その後も宿題みたいなもので、スキルを維持したり、さらにアップさせたりということができればいいですね。
■ 職員のキャリアパスに応じた研修体系を求める
◆ 例えば、医者になるためには、内科に入ったら内科だけを勉強すればいいというわけではなくて、全科を回るプライマリーケアというのは義務化されつつあります。それを受けて、一般企業で考えると、庶務や会計、営業などのセクションを、例えば20年のスパンの中で、全部回るようにして、様々なスキルを身に付けることができればいいと思います。
◆ 経営者を育てるなら、営業も、お金を扱う財務の仕事も経験する必要があるでしょうし、会社を経営するためには、基本的な業務に関して、基本的なことはすべて押さえている必要があるでしょうから。まぁ全部は難しいかもしれません、主要なポイント、選択科目と必修科目ぐらいは仕事の教育のなかにも組み入れられればいいと私はよく考えています。
■ 階層・立場・職責に応じた研修設計が必要
◆ 新人で入ってから管理職になるまで、ずっと通して、同じ会社で研修を行う方が望ましいと考えますが、研修の中身に関しては、当然、階層や立場や職責などで行なう研修も変わるべきですね。
◆ 新人は希望と不安が入り混じるなかで仕事をしていて一生懸命ですし、3年から4年くらいになると、とりあえずルーチンの仕事もわかってきて「大体の仕事はできるようになった」と思ってちょっと生意気になってきます。さらに、その後は、役に就く/就かないは別にして、さらに重要な仕事やるようになります。そういうように、必要とされるスキルやノウハウはさまざまに違うので、新人は入り口のマナー研修とか、中堅・管理職はプレゼン研修がよいなど、階層別にどのような研修をすれば有効なのかということは考えます。
◆ また、中堅・ベテランになってくると、誰しも仕事については目をつぶってもできるようになりますが、部署が異動になったり、役に就いている/いないという違いが出てきて、仕事のモチベーションが下がってくる人間が増えてきます。そこをどう研修等で維持していくかが大事だと思っています。
■ インソース流モチベーションアップ策
◇ インソースの中堅社員・管理職向けの研修としては、業務改善研修と、新規業務の企画研修などがモチベーションの維持・アップに有効ではないかと思います。具体的には、どちらの研修も1日か2日かけて、企画書をグループでまとめていただきます。
◇ 社ではこの企画書を社長さんとか部長さんとか偉い人がいっぱいいらっしゃるところで発表してもらいます。そして偉い人の評価を受けてもらう。そんな場で「良い評価」を受けたら、「やらなければいけない」という義務感が自然と発生しますよね。「これ、面白ねやってみて下さい」「では、是非やらせていただきます」という具合に。そのプロセスで「仕事」が「自己実現」に変わる面白い研修です。
■ インソース流人材評価ソリューション
◇ 弊社では過去、人材評価に関して非常に上手に実施した経験がございます。それは以下のような手順で実施しました。本来であれば、当社ですべての人材評価項目をお作りするのが一般的なんですが、2年目とか5年目とか管理職直前の皆さんなどと研修の場を通じて、評価項目を洗い出しました。
◇ 研修では、僕らが何かを教えるのではなく、普段は忙しく、じっくり仕事に関して、考える時間が無い皆さんにじっくりと腰を据えて、仕事の体系化について考えてもらう時間としました。その体系化を踏まえて、評価項目を作成しました。実際には、短時間での過酷な作業となり、かなりしんどいものになりました。さらに、受講生の方々には、「どこまでできたらOK」という評価基準の体系も考えてもらいました。
◇ その会社の社長さんは、自分たちを評価するシートを自分たちで作るので、達成しやすい「甘い基準ができるのではないか?」と危惧されていましたが、実際には全くその逆で、厳しい内容ものができました。同僚同士は、お互いの仕事内容をよく知っており、かつライバル心がありますから、研修で議論していくうちに「ここまでできないとダメ」というハードルがどんどん高くなっていったようです。その結果、的確で厳しい評価シート項目ができあがりました。
◇ 結果的には、コンサルタントに依頼すれば、何千万円ものコストがかかる評価体系を研修の場で早く、廉価に、的確に作ることができました。
◆ 研修が効果的に実施でき、成果物が活用できれば一石二鳥ですね。
◇ どうもありがとうございました。
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