新入社員研修 成功のヒケツ36話

 【新人・若手の文章力を上げる報告書】

新入社員研修 成功のヒケツ36話

お客様に出す報告書

新人・若手の文章力を上げる報告書 【2】

お客様に出す報告書

『報告書の書き方』で大切なことは、報告書の全体構成を理解し、それぞれ目的にあった「まとめ方」をすることです。その形式・分量、内容は「誰に」「何の目的で」報告書を提出するのかによって大きく違ってきます。

(1)トップ・役員へ提出する報告書
(2)上司、先輩など部署内で出す報告書 
(3)お客さまに出す報告書

今回は、上記の代表的な3つの報告書のうち、(3)について、具体的なポイントをお伝えします。


■(3)お客さまに出す報告書

【内容】トラブル報告、調査報告等、会社対会社で実施する報告

【形式・分量】要旨をA4用紙1枚程度、詳細内容を2~3枚作成。

【特徴】所見は不要。提出は報告期限までに提出する。

【ポイント】

文書形式は2段構えです。要約を1枚作成し、詳細内容を別紙として作るのが基本です。提出先の社内での報告書利用方法を想定すると、この形式が喜ばれます。要約は偉い人へ、詳細内容は現場担当者が必要とします。

形式、内容については、自組織向け報告書の何倍もチェックが必要です。内容がまずい点(事実誤認、間違い)があれば、トラブルとなること(最悪、訴えられる)も考えられます。

提出前に法務担当部署の確認を取るなどは常識です。自分の判断で勝手に提出しないことが求められます。

加えて、注意を要するのが、以下のような注意点を守れているかということです。もし、この「儀礼」に反していると、相手の心証が極端に悪くなります。

※注意点

A:(株)などの略称の使用は不可。株式会社と書くべき。また、通称ではなく、フルネームで書くべき。

B:名前の間違い(漢字間違い、旧漢字が正しいなど)

C:役職間違い(本来部長なのに課長とするなど)


■文字量に着目する

文字量を気にしながら報告書を作成すると、目的にあった上手な報告書が書けます。

(1)一言の報告書を作る(50字の報告)
   ~一言で報告するなら50字(=12~13秒)にまとめる

(2)簡潔な報告書を作る(200字の報告)
   ~1分で報告するなら200字

(3)一般的な報告書を作る(要旨+詳細内容)
   ~200字で要旨。A4用紙2枚~3枚で詳細内容


■報告書が完成すれば「声に出してチェック」する

報告書を提出する際、口頭で内容を求められることが多々あります。ですから、報告書の内容・枚数にかかわらず、一言(15秒、50文字)、1分(200字程度)で内容を声に出して説明できるか確認すべきです。


■全体的な「見栄え」に注意する

忙しい上司や顧客は、報告書を読むに値するかどうかを、資料の「ぱっと見の美しさ」からまず判断します。見栄えにも配慮があれば、内容もよく吟味され、確かだと見なされます。 

「見栄えが美しい」3つのポイント

(1)文章のまとまりごとに、適度な余白があること。

(2)一文の長さや、文頭がきちんとそろっているなど、構成・レイアウトが整っていること。

(3)相手に理解して欲しい点が「見出し」になっていて、一目で分かるようになっていること。
  

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