【~住民と良好な関係を保つ「窓口接客」と「クレーム応対」(全4回)】
~住民と良好な関係を保つ「窓口接客」と「クレーム応対」(全4回)
今週もひきつづき、トラブルを最小限に抑える「クレーム対応方法」
についてお話いたします。
■クレームについての事実確認をしっかり行う
「大変です!大変です!住民が怒っています」「理由は何だね?」
「わかりません」。事実の確認不足が、さらに大きなクレームに発展する
ケースもあります。まずは慌てず騒がず、事実の確認を行います。
前回、クレームが発生したら、しっかり住民の話を聞くことが大切だと
述べました。それは、事実確認にもつながるからです。
事実確認では、「何が問題なのか」「住民は何を伝えたいのか」を、
質問で誘導しつつ聞きだしていくのがポイントです。
ただし、聞くことが大切だとしても、それが尋問調になったり、事務的
であったりしては、さらなるクレームにつながってしまいます。
必ず「恐れ入りますが」と一言添えるようにしましょう。
また、住民から聞いた情報はメモを取って整理し、記録として残します。
この記録は、今後のクレーム対策のための資料になることはもちろん
、使いようによっては、住民の満足度を大きく高める「宝の山」です。
クレーム対応で使うメモ用紙に工夫をするのもひとつの手です。
具体的には、応対時に住民に聞くべきことなどを記載したメモ用紙を
ワープロなどで作っておき、日々の仕事の場で活用することを
おすすめします。
■代替案・解決策の提示
クレーム対応の上手な方は、激怒する相手の声を真剣に
聞きながら、少しずつこちらの言い分を伝えています。つまり、
「聞きながら話している」のです。叱られても怒られても、
少しずつ情報を伝えていくのが得策です。
ただし、相手の気持ちが晴れないうちに解決策を提示することは
得策ではありません。まずは相手の話をじっくりと聞き、その過程で、
住民と具体的な対応策を考えることができればベストです。
ご要望に添えない場合には、再度お詫びをして、納得していただく
しかないという意思を伝えます。
■トラブルを最小限に抑える「クレーム対応方法」
さて、これまでクレーム対応の「3つの基本手順」を紹介しましたが、
その前段階として不可欠なものが2つあります。
それは、「組織を代表しているという自覚と行動」「安易に逃げない
という姿勢」です。これらがなければ、どんなお詫びもただのウソに
なってしまいます。
そのどちらにも共通していたのは、やはり「住民の立場に立って行動する」
ことです。現場の方は、日々、十人十色の来庁者の応対に大変なことと
思いますが、「一期一会」の精神で、相手への心情理解を基本姿勢として、
誠意ある対応を行っていただければと思います。
また、住民に対してだけではなく、職員間でも「相手への心情理解」は
仕事を円滑に進めるためのコミュニケーションとして不可欠なものです。
部署内で仕事の連携を高めるために、相手の心情を理解しながら関わる
ことで、仕事の品質が向上します。他部署とのやりとりでも、相手が、
「いま、どのような立場で」「どのようなことを求めているのか」を推し量る
ことで、担当者同士の交渉がスムーズになります。ぜひ、職員間の
コミュニケーションでも活かしていただきたいと思います。
☆次回もお楽しみに!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方