■解決策を提示するタイミングと注意
解決策を提示する際にやってはならないことは、その場しのぎの安易な解決策を提示してしまうことです。適当に対応していることが住民に伝わると、住民の怒りは更に増してしまいます。
解決策を提示するタイミングは住民の話を漏れなく聞いてから、組織の論理を持ち込まないことが大切です。
×「法律には触れていませんが」
×「前例がありませんし」
×「ただいま担当者は食事中で、○時○分までおりません。」
×「ただいま○○は会議中です。」
×「どうかご内聞にしていただけないでしょうか。」
など、こちらの都合を押し付けてはいけません。
■6W3Hの枠組みで解決案を考える
解決案は6W3Hの枠組みで考えるとモレなく、容易に整理が可能です。具体的には以下の通りです。
【前提】
WHY (なぜ)
【解決策の中身】
WHAT (何を)
HOW (どうする)
【配慮事項】
WHO (誰が) WHOM(誰のために) WHEN(いつ)
WHERE(どこで) HOW MANY(いくつ)
HOW MUCH(いくら)
例1)原因を調査して回答する
「お問い合わせいただいた○○の件でございますが、すぐに調査いたします。私□□が責任をもって、その調査結果を△日までにお電話にてご連絡さしあげます。」
例2)対応者のミスを(上司が)謝罪する
「○月○日にご利用いただいた際に、係の窓口対応が悪かったということでございますね。誠に申し訳ございません。責任者の□□が、後日謝罪にお伺いします。ご都合は、いつがよろしいでしょうか?」
■当方に不手際がある場合の対応
まずは、こちら側の手違い・不手際で住民にご負担をおかけしたことを「お詫び」します。次に「なぜこのようなことが起こったか」という原因を究明し、経緯を説明します。お詫びの前に説明を行うと、言い訳じみてしまうので避けましょう。
そして、再発防止に力を入れることを伝えます。「今後同様のことが起こらないよう今度の『○○会議』で対策を取らせていただきます。誠に申し訳ございませんでした」と具体的に伝えると効果的です。
■当方に非がない、または分からない場合の対応
「それは大変でございます。現在の状況はいかがでございますか」と、住民が困っている状況を「心配」していることを示します。
そして、「詳しいお話をお聴かせ願えますか」と住民の話を聴き、徐々に経緯を明らかにしていきます。
その後、担当者、関係部署、または外部の関係機関に事実確認を行なった後、調査の結果、経緯を説明し、事実やこちら側の主張を伝えます。その際、否定的な言葉を使わずに、住民の様子を見ながら伝えます。「当方に責任があるはずがない」と安易に判断しないことが重要です。
☆次週もお楽しみに!