営業職「誰もやらない」101の秘策

 

営業職「誰もやらない」101の秘策

「営業部門を製造部門と比較して考えてみよう」

「営業部門を製造部門と比較して考えてみよう」

「営業部門を製造部門と比較して考えてみよう」

営業部門(以下、営業)と製造部門(以下、製造)の業務は全く
異なっており、両者を比較することはできないとか、比較する
意味がないと考える方がいても不思議ではありません。

営業は、自社の商品、製品を販売して売上を上げることが仕事
であり、製造は、自社の製品を製造することが仕事であるため、
両者の間に接点がないように感じられます。

とは言っても、両者に共通して言えることも当然あります。

それは、両者には各々の業務プロセスが存在し、そのプロセスの
中で、業務を改善しながら、最大のパフォーマンスをあげることが
求められているということです。

            * * *

営業は、限られた時間の中で、最大限の売上を上げるとか、
売上予算を達成するために努力していますし、
製造は、できる限り安いコストで、高品質の製品を製造しようと、
日々試行錯誤しています。

しかしながら、業務プロセス管理、業務改善においては、
両者にはかなりの差があるというのが、私自身の経験に基づく
実感です。

正直なところ、製造では、トヨタの「カイゼン」に代表されるように、
日々のQC活動を通して業務改善にコツコツと励んでいるのに
対して、営業では概して、そのような活動が少ないのでは
ないかと感じられます。

それでは、なぜ営業では,
プロセス管理=PDCAが上手くいかないのでしょうか。

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第1に、営業に従事する人のタイプの問題です。

営業マンといえば、明るく元気で、体育会系的な人が配属される
ケースが多いように感じられます。

明るく元気で、人に好かれることは、
営業には非常に大切な要素ではありますが、
このようなタイプの人は、管理すること、
管理されることをあまり好まない傾向があります。

若いうちにPDCAを教わらず、
管理職自身がPDCAの手法を知らないため、
PDCAが行われない、定着しない大きな要因になっています。

第2に、営業マンはお客さまを訪問して商談することが仕事の
大半を占めるため、会社の机で落ち着いて仕事をする機会が
少ないことです。

夕方~夜に会社に戻ってきて、その日のまとめや提案書作成
などをしているうちに、退社時刻になってしまうため、
じっくり考える時間が取りにくいようです。

第3に、営業の目標指標が、売上(あるいは粗利益)という
アウトプット指標一本であることです。

営業は目標達成がすべての世界ですから、
そのプロセスに神経質になる必要もないのかもしれません。

製造であれば、原材料の仕入、人件費、経費などのインプットと
製品というアウトプットの両方があり、目標値が、原価率低減や
歩留率向上という、インプット、アウトプットの両方で管理する
指標であるため、否応なくプロセスを管理せざるをえない訳です。

第4に、営業にも当然チーム目標がありますが、その目標の
大半は、一部のできる営業マンに依存する傾向にあります。

そのノウハウ、技などは属人的なものとして、
チームに共有されにくくなっています。

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それでは、なぜ営業にもプロセス管理が必要なのでしょうか。

そんな時間があったら、お客さまを1件でも多く回って、
売上を上げるほうがよっぽどいい!
という方も多くいらっしゃるのかもしれません。

しかしながら、プロセス管理の目的は、
「楽して成績を上げる」ことであり、「体」と「頭」の両方で
汗をかくことによって、はじめて良い成績が上げられます。

営業プロセスを考えてみると、
1.営業戦略・営業方針策定
2.見込み先リストアップ
3.アポイント・訪問
4.顧客との信頼関係構築
5.顧客ニーズの収集
6.提案活動
7.受注
という流れになっています。

上記の営業プロセスの中で、受注に辿り着くまでの間、
「現在どの段階にあるのか」、「どこがネック、障害になっているのか」、
「ネック、障害をどうしたら取り除けるのか」ということを考え、
実行に移すことが必要であり、「楽して成績を上げる」ためには、
「成約率をいかに高めるか」、「受注までのリードタイムをいかに
短くするか」
ということを常に念頭において活動しなければなりません。

この活動こそが正に「PDCA」であり、「PDCA」を
コツコツ行うことこそが、目標達成への王道であります。

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そして、この「PDCA」を、
個人、チームの両方で「視える化」させることが、
チームの目標達成、情報・ノウハウの共有につながっていきます。

営業が難しいのは、「モノ」を売るだけではなく、売るという行為
の中に、お客さまという「ヒト」が介在するためで、「ヒト」と信頼関係が
構築できなければ、いくら頭の良い営業マンでも売れないわけです。

営業マンが「心理学者たれ」と言われるのも、「ヒト」との信頼関係
構築が大きなウェイトを占めるからに他ならないからです。

営業において最大限のパフォーマンスを上げるためにも、
「PDCA」を定着させ、「頭と体で汗をかく」最強の営業部隊を
作り上げて頂きたいと思います。


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