2022年6月08日
正社員が不足しているとする企業が45.9%に上り、人手不足感が新型コロナウイルスの感染拡大前に近い水準まで上昇していることが、帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2022年4月)」で明らかとなった。
2022年4月時点における従業員の過不足状況を聞くと、正社員について「不足」していると回答した企業は45.9%だった。前年同月から8.7ポイント上昇し、コロナ禍前に最も人手不足割合が高かった2019年(50.3%)に近い水準となった。
人手が「適正」と感じている割合は 44.5%、「過剰」は 9.6%だった。
業種別にみると、上位10業種それぞれで前年同月より上昇している。なかでも「情報サービス」が64.6%で最も高かった。
次いで、「メンテナンス・警備・検査」は60.1%と6割を上回り、「建設」も59.4%となり長く高水準が続いている。
コロナ禍前まではインバウンド需要によって好調だった「飲食店」、「旅館・ホテル」は、直近では「飲食店」は51業種中で6番目、「旅館・ホテル」は9番目に高く、再び多くの企業が人手不足を感じている傾向が表れた。
【業種別 正社員の人出不足割合 トップ10】
1位 情報サービス 64.6%
2位 メンテナンス・警備・検査 60.1%
3位 建設 59.4%
4位 自動車・同部品小売 58.4%
5位 人材派遣・紹介 58.0%
6位 飲食店 56.9%
7位 農・林・水産 55.7%
8位 放送 55.6%
9位 旅館・ホテル 52.4%
10位 運輸・倉庫 52.2%
非正社員について「不足」していると回答した企業は27.3%となった。正社員の傾向と同様に、前年同月から上昇した。また、人手が「適正」とした割合は64.5%、「過剰」は8.2%だった。
非正社員の人手不足割合を業種別にみると、「飲食店」が77.3%でトップとなった。全業種中で唯一の7割台となり、深刻な人手不足となっている。
次いで、「旅館・ホテル」も56.1%と高い。帝国データバンクでは現状について「旅行客が戻ってきていることが人手不足の背景にありそうだ」と分析する。
また、正社員と同様に「人材派遣・紹介」(53.6%)や「メンテナンス・警備・検査」(43.9%)なども高かった。「繊維・繊維製品・服飾品小売」(42.9%)も新型コロナによって影響を受けた業種であるが、徐々に人手不足感が上昇している。
【業種別 非正社員の人出不足割合 トップ10】
1位 飲食店 77.3%
2位 旅館・ホテル 56.1%
3位 人材派遣・紹介 53.6%
4位 各種商品小売 52.3%
5位 飲食料品小売 48.7%
6位 メンテナンス・警備・検査 43.9%
7位 農・林・水産 43.3%
8位 繊維・繊維製品・服飾品小売 42.9%
9位 娯楽サービス 42.6%
10位 教育サービス 41.7%
今後の見通しについて帝国データバンクでは「国内企業の人手不足割合は、正社員・非正社員それぞれにおいてコロナ前の水準に迫ろうとしている。情報サービス業ではIT人材の不足が目立ち、飲食店、旅館・ホテル業など元来人手不足割合が高かった業種では不足感が再燃している。アフターコロナへと移ろうなかで、今後さらに不足感が上昇する」と予測する。
配信元:日本人材ニュース
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