銀子
私は銀子。株式会社インソースでWebライターを始めて、もうすぐ1年になります。ライター歴は50年超ながら、企業内ライターとしてはまだまだの新米です。
普段は自分なりの方法で仕事を進めていても、時々、人はどんな工夫をしているのだろう?
ズレていないだろうか?人に届いているだろうか?と思うことがあります。今までのやり方を確認し、これからの方向を探るために研修を受けてみました。
私が受けたのは、公開講座『朝日新聞社メディア担当者が登壇! ライティングスキル強化プログラム ~エッセー、コラム編(1日間)』。すごいでしょ? なんだか参加するだけで、ちゃんと書けそうな気がします。
午前中は明朗快活な印象の講師が登壇。初対面の参加者同士で遠慮気味だった空気を破るように、明るく歯切れの良い講義が始まります。参加者はいずれもライター職です。どの方も最新のビジネスシーン情報を扱っている精鋭のように見え、私は少々気遅れ気味です。
最初に「自分の仕事の目的と意義」を書くよう指示があります。自分が日々の仕事をこなすだけで、仕事の意義や目的に対する意識が薄くなっていることに気づきます。慣れてきても仕事の本質を忘れずに意識していなければならないと反省です。
講義は随所に講師自身の体験や工夫などを加えて、文章の構造やルール、要約問題演習へと進みます。さすがは講師、書く・話す・人の関心を逸らさないスキルを磨かなくてはならない難しい仕事だなあと感心していると、あっという間に昼休憩になっていました。
午後からは朝日新聞社のメディア担当者が講師として登壇。穏やかで和やかに講義が始まります。修飾の順序や文章の構成など、筆者の意図を読者に正しく伝えるための留意点が解説されます。エッセー実習の課題は「最近気になっていること」。身の回りのことから、自分の気持ちが刺激された「何か」を文にするというものです。大汗かいて時間内に書き上げ提出すると、なんと驚いたことに、すぐに朝日新聞社スタッフが別室で添削します。
キャーッ!戻ってきた原稿には赤ペンで、読者としての添削員が感じた感想、不備や疑問が書かれています。久しく味わっていなかった緊張感からドッと疲れてしまいます。が、得難い面白さがあります。添削員の方々のアドバイスも的を射て身に沁みます。
講義再開。文章を考える工夫、ストーリー、引用などを講師自身の原稿や作家の作品を例にとって、わかりやすく解説していきます。サンプルの選び方にも講師の人柄・感じ方などが反映されていて、温かな時間になります。
という間に、2回目の実習、再び汗をかきかき時間内に終えて提出します。1回目の反省を踏まえて、文章に入れたい材料を減らして絞ることにします。「捨てる」という作業は記者でも難しいとのこと、心して今後に生かそうと思います。
普段と違って、突然の課題を指定時間内に書く作業、気が上ずって上手に書けません。しかし、見られているのは文章の上手下手よりも、文意が伝わっているか、文脈は矛盾しないかなど、読者に正しく伝える術です。こんな実習なら一日続いてもいいかな。
冷静な記者の目で添削してもらうことなど、あまり機会のないことで、本当にためになりました。快適な研修のために心配りをいただいたスタッフにも感謝して、本日の研修は終了です。
新しい見方、時代の傾向などが感じられて良い勉強になりました。改めて研修を受けると、知っていたはずの知識が新鮮に感じられます。新人にとってもベテランにとっても次なる成長への大きな刺激になります。
この研修に限ったことではありませんが、体験してみて「研修」は答えではなく道標(みちしるべ)であるということを実感しました。研修を受講すると、テーマに対する自分の強み・弱み、課題を知ることができます。具体的な努力目標が明確になれば、あとは本人の行動する意思だけ、という訳です。
昔は行くべき方向を探すだけでも大変だったのに、今は「研修」という行く方向も行き方も示す道標があるなんて、成長したい人にとっては心強い時代ですね。あ~、楽しい勉強で快くくたびれました。お疲れさまでした!
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学ぶに遅すぎることはない! といって研修を受けてみました。新鮮で楽しい研修でしたが、ご想像通り、受講しただけではちゃんと書けません。ボーっと仕事していないで、書き続けて身に付けないとね。それでも、なんだか昨日と違う私。足取りの軽やかさは、研修効果かな。
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