■お悩み相談
今まで企画部門で働いていたのですが、会社の事情により、30歳を過ぎて初めて営業部門に配属されることになりました。不安が一杯で緊張しています。どのような点に気をつけてお客様先へ伺えば良いでしょうか?
(不安で一杯の営業担当者)
---------------------------------------------------------------------
☆コミュニケーションのコツ
「挨拶」「話し方」が極めて重要!
---------------------------------------------------------------------
【ノウハウ解説】
●営業のできる、できないは一瞬で判断される!
営業はスポーツとか芸事、武道に似ています。会った瞬間に「できる」「できない」が見えるものです。
みなさんも会った瞬間に「この人できる!」と思ったことはないでしょうか?
そのポイントは何ですか?たぶん、「挨拶」「話し方」ではないでしょうか?中身で勝負と言いたいところですが、自分のビジネス能力が高いことを相手に見せる上で、「挨拶」「話し方」は極めて重要です。特に30歳を超えて営業に出る場合には、年齢相応の振る舞いができることが極めて重要です。多くの人がココで失敗しています。
●第一声は「笑顔」で「かまずに」
まずは、第一声の言葉です。「本日、お時間を頂戴しまして、誠にありがとうございます」というのが普通だと思います。しかし、実は、話している内容に関しては、お客様はあまり聞いていません。お客様が気にしているところは、以下にあげたような話し方、表情、しぐさなどです。
(1)挨拶の言葉をよどみなく言う(かまないこと)
自信溢れる声でよどみなく言えれば、「仕事の能力」がある人に見えます。かむのはNGです。経験の少なさがばれてしまいます。「声が大きいだけ」では、優秀には見えません。
(2)顔が満面の笑顔か?目に力があり、目も笑っているか?
顔だけではなく、目も笑っている方が喜ばれます。楽しみを表現で
きるのは笑顔、特に目が笑っていることです。今日お会いできて、
人間として嬉しいということを表してみましょう。
「目に力がない」のは、営業として弱いです。
●名刺交換はビジネス道の基本です。「素早く」「きれいに」!
(1)絶対に相手より、先に渡す
営業における名刺交換は、もう恐ろしいくらいにビジネス能力が出ます。営業担当者は、まず相手よりも先に渡して、意気込みと手際の良さをみせつけます。
(2)営業担当者として美しいお辞儀をする
手はまっすぐに伸ばして、お辞儀しながら、相手のひざあたりが見える程度に頭を下げつつ、渡します。30度ぐらいに腰を倒して渡します。この姿が美しいです。
●営業担当者の話し方
(1)「ゆっくり」と「区切り」を明確に!
みなさんが商談で説明する話は、相手にとっては今日、初めて聞く話です。相手の理解度を確認しながら、「ゆっくり」かつ「区切り」を明確に話しましょう。初めて聞く話は理解するまでに時間がかかります。相手が理解するための時間を「意識して」とりましょう。営業担当者の仕事は、お客様に商品などをご理解いただくことです。
特に注意するのは、提案書などをベースに説明をしていて、ページが変わるところです。そのような時は、「○ページに移ります」と
説明すると親切です。また、「今までのところでよろしいでしょうか?」とその都度、お客様の理解度を確認しましょう。商品を理解せずに購入するお客さんはまずいません。
(2)「用語」は適切か?~やさしい日本語で!
専門用語はできるだけやさしい日本語で言い換えるようにしましょう。IT系、外資系、金融系の方に特に、専門用語やカタカナを使う方が多いのですが、自分達の「常識」は世の中の「非常識」と心がけましょう。繰り返しますが、商品を理解させることなく売ることはできません。
(3)ワンセンテンスは短くする
30秒以上一方的に話すのは絶対に不可です。お客様は飽きてきます。
「一定時間話したら間を取る」を心がけましょう。
●セールスで大切なのは相手のことを考えて話すこと
話すのが得意だとか、ディベート大会で一番になったっていう人が実社会では営業が下手だったりします。
営業担当者として、一番必要なのは相手のことを考えて話すことです。相手を論破することより、相手に気に入られるとか、相手に深く理解されることが営業担当者の話し方として重要になります。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方