このシリーズは今回が最終回。これまでに作成した事業継続計画
(BCP)を実際に運用するため、対策案とその文書化について
お伝えいたします。
■対策案の洗い出し
想定される災害・事故に関するリスク分析の結果、ボトルネックが
把握できますので、このボトルネックへの対策案を洗い出します。
対策案洗い出しのポイントは、想定される災害・事故に応じて検討
することと、短期的対策と長期的対策を区別して検討することです。
■費用対効果の分析・評価
重要業務を復旧させる対策については、実施にかかるコストと
期待される効果の分析が必要です。考えた対策案に対し、
どのくらいのコストがかかるのか、計算しておきます。
■事業継続計画の対策として決定
費用対効果の分析・評価を踏まえたうえで、今後の重要業務の
推移など経営判断を加え事業継続計画の対策として決定します。
■文書化~事業継続計画書
以上の内容をまとめたものを文書化します。なお、事業継続計画書の
ポイントは以下の通りです。
・全体像が鳥瞰できること
・考え方の軸(目的・ねらい)が明確であること
・行動レベルまで落とされていること
・チェックリストとして利用できること
・ダイジェスト版があり、担当者レベルでもわかりやすいこと
・指揮命令系統が明確にされていること
・既存のマニュアルとの整合性がとれていること
以上、ここまで「事業継続計画(BCP)の作り方」をお伝えしてきました。
大体のイメージがおわかりいただけたことと思います。東日本大震災での
混乱を二度と起こさないために、改めて自社の事業継続計画(BCP)を
見直しておきましょう。
☆来週もお楽しみに!