2019年7月08日
2020年の新卒採用予定者数は、すべての学歴で前年と比べて「増加」するとした事業所が「減少」とする事業所を上回ったことが、厚生労働省の5月の労働経済動向調査で分かった。ただし、「増加」とする企業は前年と比べると低下している。
2020年の新卒採用予定者数が前年と比べて「増加」するとした事業所は「高校卒」(26%)、「高専・短大卒」(15%)、「大学卒(文科系)」(17%)、「大学卒(理科系)」(18%)、「大学院卒」(9%)、「専修学校卒」(13%)となった。
前年の5月調査の回答と比較すると、高校卒、高専・短大卒、大学卒(文科系)、大学卒(理科系)、大学院卒では前年より低下、専修学校卒では横ばいとなった。
減少するとした事業所は「高校卒」(4%)、「高専・短大卒」(3%)、「大学卒(文科系)」(4%)、「大学卒(理科系)」(3%)、「大学院卒」(2%)、「専修学校卒」(2%)にとどまり、すべての学歴で「増加」とする事業所が「減少」とする事業所を上回った。
5月1日現在、未充足求人がある事業所は全体の54%。産業別に見ると、「医療・福祉」(70%)、「宿泊業・飲食サービス業」(65%)、「運輸業・郵便業」(64%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(63%)で6割を超えている。
正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は40ポイントとなり、32期連続の不足超過となった。
正社員等の労働者過不足判断D.I.は全ての産業で不足超過となっているが、特に「運輸業・郵便業」(59ポイント)、「情報通信業」(56ポイント)、「建設業」(54ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は30ポイントで、39期連続の不足超過となった。正社員と同様にすべての産業で不足超過の状況となっているが、特に「生活関連サービス業・娯楽業」(57ポイント)、「宿泊業・飲食サービス業」(53ポイント)、「サービス業(他に分類されないもの)」(50ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
2019年1~3月に中途採用を実施した事業所は全体の65%で、前年同期を1ポイント上回った。
産業別に見ると、「医療、福祉」(77%)、「不動産業・物品賃貸業」(73%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(70%)の3産業で7割を超え、「運輸業・郵便業」(68%)、「宿泊業・飲食サービス業」(65%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(64%)、「製造業」(62%)の4産業で6割台となった。
最も割合の低い「金融業・保険業」では42%となった。
今後、4~6月では66%の事業所が中途採用を予定している。
調査は、2019年5月1日現在の状況について5月1日~15日に実施し、主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して、2551事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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