2022年10月17日
日本商工会議所と東京商工会議所(ともに東京・千代田、三村明夫会頭)が実施した「女性、外国人材の活躍に関する調査」によると、「女性の活躍を推進している」と回答した企業の割合は71.6%に上っているものの、「女性役員」の比率は「0%」と回答した企業が最も多く5割弱となっている。
中小企業を対象にした調査によると、「女性の活躍を推進している」と回答した企業の割合は71.6%に達するが、そのうちの半数以上が「課題がある」と回答。
【女性の活躍推進に係る取組状況および課題の有無】
女性の活躍を推進しているが、課題がある 40.2%
女性の活躍を推進しており、特に課題はない 31.4%
女性活躍の必要性を感じているが、推進していない 16.1%
女性活躍の必要性を感じていないため、推進していない 3.2%
わからない 5.2%
無回答 3.9%
従業員規模別にみると、従業員数の多い企業ほど「女性の活躍を推進している」企業の割合は高く、従業員101人以上の企業において「課題がある」と回答した企業の割合が6割を超え、他に比べて高くなっている。
【従業員規模別 「女性の活躍を推進しているが、課題がある」と回答した割合】
5人以下 22.2%
6~10人 27.8%
11~20人 28.9%
21~50人 33.5%
51人~100人 42.5%
101人~300人 62.1%
301人以上 63.2%
「女性役員」の比率は「0%」と回答した企業が最も多く48.1%となった。「女性管理職」の比率も「0%」と回答した企業が43.2%と最も多く、「女性管理職比率30%以上」の企業は10.1%にとどまる。
女性管理職比率を業種別でみると、「0%」と回答した企業は「建設業」(56.5%)、「運輸業」(50.4%)で5割を超える。一方、「介護・看護業」では「30%以上」と回答した企業が7割弱(66.7%)にのぼった。
【業種別 女性管理職比率が「0%」の割合】
建設業 56.5%
運輸業 50.4%
製造業 46.2%
卸売・小売業 39.9%
その他サービス業 39.0%
情報通信・情報サービス業 31.4%
宿泊・飲食業 29.9%
金融・保険・不動産業 24.4%
介護・看護業 3.9%
その他 37.4%
「女性従業員(正規雇用)」の比率は「10%~30%未満」と回答した企業が最も多く、38.0%となった。「30%以上」と回答した企業は33.8%となり、女性管理職比率と比較し23.7ポイント多い。
「女性従業員(非正規雇用)」の比率については「50%以上」と回答した企業が最も多く、32.7%となった。
女性比率の増減の方針について、「女性管理職」および「女性従業員(正規雇用)」については、「増やす」(管理職32.4%、従業員・正規雇用35.6%)と「現状維持」(管理職31.6%、従業員・正規雇用38.1%)が同程度の割合となった。
「女性役員」、「女性従業員(非正規雇用)」については、「現状維持」とする回答が多かった。
調査は、2022年7月19日~8月10日、全国47都道府県の中小企業6007社を対象に各地商工会議所職員によって実施し、2880社の回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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