2024年3月18日
女性管理職割合が「30%以上」の企業は9.9%だったことが、リクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)の「企業の人材マネジメントに関する調査 2023」で明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部)
企業の人事担当者に、課長相当職以上における女性の割合を聞くと、女性管理職の割合が「30%以上」の企業は9.9%となった。一方、6割以上の企業が「10%未満」と回答した。
従業員規模別にみると、女性管理職は規模が小さい企業の方が少し割合が高いものの、どの従業員規模でもおおむね約10%だった。
女性管理職の割合が「0%」と回答した企業に着目すると、従業員数が299人以下の企業で多く見られ、その割合は26.5%だった。
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ポジティブアクションの実施状況をみると、最も取り組まれているのは、「セクハラ防止のための規定を策定している」で43.8%だった。次に「子どもを持つ従業員に対して法定を上回る短時間勤務制度を整備している」(28.1%)、「男性に対する啓発を行っている」(23.8%)が続いた。
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女性管理職割合「30%以上」の企業についてみると、「子どもを持つ従業員に対して法定を上回る短時間勤務制度を整備している」企業は33.8%と全体を上回った。また、「女性管理職の割合目標を設定している」についても全体が18.2%に対して女性管理職割合30%以上の企業は25.4%と取り組む企業割合が高かった。
女性管理職割合が「30%以上」の企業と「30%未満」の企業で、採用状況を聞くと、人員数の観点で採用できていると回答した割合は、女性管理職割合「30%以上」の企業で46.3%、「30%未満」の企業で31.6%と、14.7ポイントの差があった。
同じく、女性管理職割合が「30%以上」の企業と「30%未満」の企業で離職率を聞くと、全従業員の離職率が「想定より高い」と回答した企業の割合には差がなかったが、若年層の離職率が「想定より高い」と回答した企業の割合では「30%以上」の企業で42.1%、「30%未満」の企業で46.3%と、差ができた。
この結果についてリクルートでは、「若年層の転職が一般的になり、終身雇用のキャリア観とは異なる様相が見られる中で、ワークライフバランスを保ちながら働く女性管理職の割合が低い状況を目の当たりにした若年層は、狭いキャリアパスを敬遠し、離職してしまうのかもしれない」と指摘した。
調査は、2023年3月29日~31日、全国の人事業務関与者(担当業務2年以上)を対象にインターネットで実施し、従業員規模30人以上の企業に勤める2761人の有効回答を集計した。
配信元:日本人材ニュース
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