2018年7月23日
Roots 中島 悠揮 代表取締役
企業と早期から接触できるイベントやインターンシップの増加によって、大手就職ナビがオープンする3月から企業を探し始める学生は少なくなっています。学生の志望業界や企業の絞り込みも早まっていますので、インターンシップを行っていない企業には3月のエントリー開始時に学生が集まらず、採用活動に大きく出遅れています。
今年は1dayインターンシップが急増し、その点については賛否がありますが、インターンシップは採用活動の手段としてもはや欠かせないものとなっています。
就職ナビによる集客に依存せず、多様な採用手法を活用して学生と接点を作る必要がありますが、媒体やイベントによって集めることができる学生のタイプは大きく異なります。感度が高い採用担当者はさまざまな採用支援サービスを上手く使い分けて効率的な母集団形成を行っています。
一方、内定者を確保できずに採用活動が長期化し、次年度の取り組みにも着手できないという悪循環に陥っている企業も見られます。こうした企業に共通しているのは、学生の変化に合わせず、これまでのやり方を変えない姿勢です。例えば、学生のコミュニケーションツールはLINEが主流になっていますので、メールで案内を送っても見てもらえません。
採用基準を下げてまで内定を出す傾向はほとんど見られず、内定辞退の増加を見込んでいる会社も昨年以上に多いようです。夏以降も当初の志望業界から範囲を広げて活動を続けている学生、複数の内定を持ちつつさらに良い企業を探している学生もおり、優秀な学生を獲得できる可能性は残っていると思います。
採用が難しくなる中、学生と直接会う時間をより多く確保する必要性が高まっています。そのために、人事採用管理システムを導入して業務の効率化を目指す企業が増えています。入社後の活躍状況もフォローしてデータを蓄積すれば、自社で活躍できる人材の特徴を理解した上で採用活動を行うことができます。
配信元:日本人材ニュース
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