2020年7月13日
2021年の新卒採用予定者数が「増加」するとした事業所は、すべての学歴で前年より低下したことが、厚生労働省の5月の労働経済動向調査で分かった。
2021年の新卒採用予定者数が前年と比べて「増加」するとした事業所は「高校卒」(21%)、「高専・短大卒」(13%)、「大学卒(文科系)」(13%)、「大学卒(理科系)」(15%)、「大学院卒」(7%)、「専修学校卒」(11%)となり、すべての学歴で前年より低下した。
減少するとした事業所は「高校卒」(7%)、「高専・短大卒」(5%)、「大学卒(文科系)」(7%)、「大学卒(理科系)」(6%)、「大学院卒」(5%)、「専修学校卒」(4%)となり、すべての学歴で前年より増加した。
しかし、すべての学歴で「増加」とする事業所が「減少」とする事業所を上回った。
2021年新卒採用予定者数が「増加」するとした理由を学歴別にみると、すべての学歴で「長期的に育成することが必要な基幹的業務を担う者の確保」が最も多かった。
5月1日現在、未充足求人がある事業所は全体の44%。産業別に見ると、「医療・福祉」のみ71%と7割を超えている。次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」(57%)、「運輸業・郵便業」(47%)、「不動産業・物品賃貸業」(47%)が続いた。
正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は24ポイントとなり、36期連続の不足超過となった。
正社員等の労働者過不足判断D.I.は全ての産業で不足超過となっているが、特に「建設業」、「医療・福祉」、「運輸業・郵便業」で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は16ポイントで、43期連続の不足超過となった。正社員と同様にすべての産業で不足超過の状況となっているが、特に「卸売業・小売業」、「サービス業(他に分類されないもの)」、「不動産業、物品賃貸業」で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
2020年1~3月に中途採用を実施した事業所は全体の61%で、前年同期より4ポイント低下した。
産業別に見ると、「医療、福祉」(83%)で8割を超え、「サービス業(他に分類されないもの)」(71%)、「不動産業・物品賃貸業」(65%)、「宿泊業・飲食サービス業」(63%)、「運輸業・郵便業」(62%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(60%)で6割を超えた。
最も割合の低い「建設業」では42%となった。
今後、4~6月では58%の事業所が中途採用を予定している。
調査は主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して実施し、2390事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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