第5条 内定者研修を考えるべし!
最低限必要なことだけやる
現在、内定者教育に力を入れることが流行しています。研修担当者も現場が即戦力を求めてきているので、内定者研修でできるだけ多くのものを学ばせて、新人を仕上げてしまいたいと思っています。
しかし、実際に内定者を研修する段階になると、学校の授業や卒論で忙しかったり、一回も仕事を経験したことがないので、内容がピンとこなかったりと、なかなか思うように実現しないことがほとんどです。
内定者研修は、欲張って、あれもこれも詰め込むと逆効果で、最低限必要なものに絞り込んで行った方がいいと思います。"最低限必要"なものについての考えは、会社によって違うでしょう。IT企業なら資格の取得の補助に内定者研修を使うのもいいですね。
しかし、近頃は、今まで"最低限"と思われていたようなことも知らない新人が増えているとお聞きします。最近、弊社で「コピー取りの方法」「ステープラーの留め方」「会場設営の方法」など、『仕事の常識』という内容の冊子を作り、お客さまにお配りしたところ、大変喜ばれました。
文字をたくさん読ませることがおすすめ!
特におすすめしたいのは、たくさんの"文字"を読む練習です。
最近は、新人が、新聞やビジネス誌を読まないという話をよく聞きます。新聞を読む習慣や、たくさんの文字を読み、それを要約して自分で文書を作成することは仕事の基本です。文書の作成は、会社内の書式を覚えるということも兼ねているため、新入社員研修の一部として行った方がいいですが、文字を読む練習は、学生の立場でもでき、しかも少し時間がかかるので、内定者研修で行うのにうってつけです。
文字を読む題材は、絶対に必要になる知識ということで、会社の歴史や、業界の概要・動向などが適しています。また、読めというだけでは読まない人間も必ず出てきますので、全員が実行するように感想文などを書かせた方がよいでしょう。
業務知識を身につけさせよう
仕事で重要なのは業務知識と一般常識ですが、新入社員が知っている"常識"はSPIレベルであり、不十分です。
ビジネスの一般常識といえば、例えば金融業界ならば、
- 信用金庫と銀行の違い
- 証券会社と銀行の違い
など、業界に関する知識を含むものです。
業界知識は日常生活を普通に送っているだけでは絶対に身につかないものです。文字を読む練習を行い、最低限必要な業務知識を内定者につけさせましょう。
業界の知識は、知っておいて絶対に損はありません。是非、内定者研修の際には、本をたくさん読んでもらい、業界の知識を豊富に持ってもらいましょう。
※文字を読む練習は御社で行っていただき、新入社員研修で行う「ビジネス文書研修」はインソースにお任せ下さい!