2018年5月09日
ソニー生命保険(東京・千代田、萩本友男社長)と横浜国立大学の相馬直子准教授、英ブリストル大学の山下順子講師が実施した「ダブルケアに関する調査」によると、介護や育児を理由に仕事をやめたことがある人が1割を超えることが明らかとなった。
有職者に、介護や育児を理由に仕事をやめたことがあるか聞いたところ、全体では「はい」が13.3%、「いいえ」が86.7%となった。
男女別に仕事をやめたことがある人の割合をみると、男性では6.2%、女性では27.3%となった。地域別の女性の数値をみると、特に中国・四国では31.4%と3割を超え、北陸・甲信越(29.6%)、東海(28.6%)、九州・沖縄(29.6%)では3割近くになった。
全国の大学生以下の子どもを持つ親に、子育てと親・義親の介護が同時期に発生する"ダブルケア"の状況について聞いたところ、全体では「ダブルケアを経験した人」(「直面中」と「過去に経験」の合計)は6.5%、「ダブルケアが自分事の問題である人」(「経験」と「数年先に直面」の合計)は13.5%になった。
ダブルケアの経験別に仕事をやめたことがある人の割合をみると、ダブルケア経験者では29.8%で、そのうち女性経験者では37.8%、男性経験者でも24.6%となった。一方、未経験者では11.9%で、そのうち女性未経験者では26.3%、男性未経験者では4.9%だった。
有職者に、ダブルケアと仕事の両立のためには、職場にどのようなことが必要だと思うか聞いたところ、「子育て・介護のための休暇を取りやすくする」と「柔軟に出社時間を変えられるようにする」がともに52.6%と多かった。
また、数年先にダブルケアに直面するという有職者は、「ダブルケアに対する経済的支援」(41.2%)や「ダブルケアに関する情報の共有・情報提供」(21.6%)で、ダブルケア経験のある有職者(28.1%、15.8%)より高くなる傾向がみられた。
調査は、2016年10月29日~11月6日、ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする 全国の大学生以下の子どもを持つ父親・母親を対象にインターネットで実施し、2100の有効回答を得た。(全国7地域×男女の比率が均等になるように抽出)
配信元:日本人材ニュース
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