2021年2月22日
厚生労働省の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」によると、3年前に比べ事業所規模が大きいほど非正社員比率が上昇していることが分かった。
3年前(2016年)に比べて正社員以外の労働者の比率を聞いたところ、「ほとんど変わらない」(64.6%)、「上昇した」(16.2%)、「低下した」(14.6%)だった。
産業別に見ると、比率が「上昇した」とする事業所は「教育,学習支援業」(24.9%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(19.3%)で高かった。一方、「低下した」とする事業所が多かったのは「金融業,保険業」(18.0%)、「宿泊業,飲食サービス業」(17.1%)などとなっている。
事業所規模別に見ると、規模が大きいほど、3年前と比べた正社員以外の労働者比率は「上昇した」とする事業所の割合が高く、従業員数1000人以上では35.4%、300~999人では31.0%などとなった。また、今後の変化予想についても「上昇する」とする事業所割合が高くなっている。
3年前と比べて正社員以外の労働者比率が上昇した事業所について、比率が上昇した正社員以外の就業形態(複数回答)をみると、「パートタイム労働者」が63.0%と最も高く、次いで「嘱託社員(再雇用者)」(22.8%)、「派遣労働者(受け入れ)」(12.5%)となっている。
正社員以外の労働者を活用する理由(複数回答)は、「正社員を確保できないため」とする事業所割合が38.1%(前回27.2%)と最も高く、前回に比べて上昇している。次いで、「1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため」が31.7%(前回32.9%)、「賃金の節約のため」が31.1%(前回38.6%)と続いた。
正社員以外の労働者を活用する上での問題点(複数回答)では、「良質な人材の確保」(56.8%)、「定着性」(52.5%)、「仕事に対する責任感」(46.0%)などが多かった。
調査は、2019年10月1日現在の状況について、5人以上の常用労働者を雇用する全国の7499事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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