『入金は早く』は営業担当者の常識

営業職「誰もやらない」101の秘策

 

営業職「誰もやらない」101の秘策

『入金は早く』は営業担当者の常識

『入金は早く』は営業担当者の常識~入金が遅れると値引きしたのと実は同じ・・・

■代金回収におけるこんなやり取り

みなさんは、上司や経理の担当者と代金回収の件でもめた事はありませんか?こちらの苦労も知らずに叱られて、怒りに似た気持ちが起こってきますよね。

経理担当者:
「君はなかなか請求書を持って行ってくれないね」
「代金の回収が遅れているがどうしたのか?」

営業担当者:
「なんでそんなささいな事を言うのか!」
「苦労して売っているのに、ささいな事をがたがた言わないで欲しい」
「お客さんも大手で潰れる心配はないし、うるさく言って嫌われたら終わりだよ!」
「なにより新規先開拓の営業で忙しいんだ!」・・・などなど。

実は、経理担当者の指摘は極めて重要で、販売代金回収の遅れは会社の利益と資金繰りという2つの大きな問題を生みます。

■代金回収が遅れると会社の利益が大きく違ってくる

会社の運転資金は銀行から借りていますが、その支払利息額が大きく変わってきます。売り上げは変わらないとしても、利益は大幅に減ってしまいます。
ここで一つ、例を挙げてお話しします。

【前提】
本日 5月10日
支払い条件:月末締め翌月末払い 販売額100万円(利益率10%)
銀行からの借入金利:年利5%

【○:請求書をお客様に5月30日までに持参した場合】
納品日    5月1日
請求書作成  5月25日
請求書発送  5月28日
お客様到着  5月30日
お客様支払い 6月30日
販売日から入金日までの負担金利額
100万円×5%×61日/365日=8,356円

【×:請求書をお客様に6月1日に持参した場合】
販売     5月1日
請求書作成  5月26日
請求書発送  5月29日
お客様到着  6月1日
お客様支払い 7月31日
販売日から入金日までの負担金利額
100万円×5%×91日/365日=12,465円

ご覧いただいた様に、わずか1日の違いで、4000円も損をしているのです。売上げと比べると、0.4%でしかありませんが、利益と比べると、4%減となります。実に、大きな損失となります。より、明確になるようにご説明すると、会社全体で、100億円の売り上げの回収が1ヶ月遅れたとすると、4000万円の利益減となります。恐ろしい事です。

■手元の現金が減ってしまうと最悪、黒字倒産になってしまう!

もう一つ重要な事は回収が遅れた売り上げと同額の現金が会社から減ることです。現金が減ると、そのために、場合によっては、新規事業ができなかったり、販促が打てなかったり、給与を減らしたりするしかなくなってしまいます。(これは重要です!)
これもそれも現金がないから、払えないのです。

これがさらに悪化すると「黒字倒産」になります。売掛金(回収していない販売代金)はあるが、いろいろな支払代金がない場合、会社は「資金繰りに窮して」倒産となってしまいます。
この点、営業担当者として是非、覚えておいてください。

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