【内気営業「中島」のマル秘営業テクニック】
内気営業「中島」のマル秘営業テクニック 【36】
営業を始めた最初の頃、私はいろいろな先輩の商談に同行訪問させてもらえました。しかしながら皆レベルが高すぎて「真似できる気がしない......。」というのが正直な感想。仕方がないので、先輩の商談からは自分でもできそうなことだけを学び、後は自分で考えてやり方を作っていくことにしました。
先輩の商談を見るときは、まずは自分が真似をするつもりで見ます。動き方も話す内容も、まずは型から入ります。もちろん感覚的に目に焼き付けておくことも大切なのですが、メモしておきます。一度言葉にするのが大切です。注目すべき点を挙げてみますと、次の通りです。
・お客様と向き合う時の姿勢 ・話す内容 ・話す順番 ・タイミング
・雑談の内容 ・持ち物 ・資料の工夫 ・どのようなことを調べてあったか
等
全部真似することは難しくても、要素を細かくして、できそうなところだけ真似するという意識が大切です。例えば、声の出し方だけ、資料の書き方だけ、などです。なお、帰り道はとにかく色々なことを質問します。先輩は質問されるのがうれしいものです(と、先輩が言ってました)。
先輩から教えてもらったことや勧められたことは、一通り全部やってみます。大体最初はうまくいきませんが、「じゃあどうすればうまくいくのか」を考えるところから自分の工夫が始まると思います。
例えば、私は雑談がすごく苦手でした。案内されて席についたところで、関係ない話をどう切り出したら良いのでしょうか?これを最初の上司・金井に相談してみたところ、こんなアドバイスをもらいました。
「資料を出すふりをして、思いついたように『あ、そういえば!』と言ってみればいいよ」(←ロールプレイングまでしました)。
正直半信半疑でしたが、とりあえず商談で試してみました。資料を出すふりをして、「あ、そういえば!」。......と、そんなにうまくいくわけもなく。資料を出しながら「そういえば先日実施すると仰っていた研修はどうでしたか?」と言ってしまいました。
「しまった!また仕事の話になってしまった!雑談になってないな」帰り道は反省一色でしたが、ここで思うのです。
「私的な話ばかりが雑談じゃないのではないかな?」
「やっぱり何を話すか事前に決めておかなきゃだめかもしれない」
「最初じゃなく途中で雑談できる方法はないかな?」などなど。
この時も、帰って先輩と上司に報告しました。先の事例の場合、上司は大笑いしました。まさか本当にやってみるとは思わなかったようです。笑いながら「違う方法を考えなきゃね」と言われました。結果的にうまくいかなかったのですが、私のチャレンジを結構喜んでくれました。
「チャレンジして、上司の支援を得て、自分のやり方を模索しよう!」
実際、内気な部下の場合、今回の様に(「ここで思うのです。・・・・」)考え込んでしまい、なかなか前に進まず、上司は、イライラするものです。「つべこべ考えずにやれよ」と。
部下が新しいことにチャレンジするのは上司にとってうれしいものです。特に自分がアドバイスした通りにチャレンジする部下はかわいいと思います。よって、チャレンジに対するフォローは大いにしてくれるものです。内気な営業のみなさんは、この点を知っていただき、ひとまずチャレンジすることを心がけてください。その後、上司の支援も得て、自分のやり方を模索してみましょう。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方