2019年5月15日
厚生労働省が「過重労働解消キャンペーン」で、長時間の過重労働など労働基準関係法令の違反が疑われる事業場に対して集中的に実施した重点監督の実施結果によると、約3割の事業場で違法な時間外労働が行われていたことが分かった。
2018年度の過重労働解消キャンペーンで監督指導を実施した8494事業場のうち、違法な時間外労働を確認したのは2802事業場(全体の33.0%)だった。
業種別で違法な時間外労働が最も多かったのは「製造業」で808事業場。次いで「商業」が484事業場、「運輸交通業」が409事業場と続いた。
その他違反内容は「過重労働による健康障害防止措置が未実施」(948事業場、11.2%)、「賃金不払残業」(463事業場、5.5%)など。
違法な時間外労働があった2802事業場において1カ月当たりの時間外・休日労働が最も多い従業員を確認したところ、1427事業場(50.9%)が月80時間超、868事業場(31.0%)が月100時間超、176事業場(6.3%)が月150時間超、34事業場(1.2%)が月200時間超となっている。
◆違反事例
脳・心臓疾患を発症し死亡した労働者について、36協定で定める上限時間(特別条項:月80時間)を超えて、月100時間を超える違法な時間外・休日労働(最長:月134時間)を行わせており、また、それ以外の労働者1人についても、月100時間を超える違法な時間外・休日労働(最長:月219時間)を行わせていたことから、指導を実施した。(飲食店)
労働者4人について、36協定で定める上限時間(月45時間)を超えて、月100時間を超える違法な時間外・休日労働(最長:月127時間)が認められたことから、指導を実施した。(倉庫業)
配信元:日本人材ニュース
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